クリスタル横丁

□社長の戯れ
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新生神羅――社長室――


ルーファウス「ツォン」
ツォン「はっ」
ルーファウス「私の明日の予定はどうなっている」
ツォン「明日の社長の予定は朝9時から12時までザナルカンドのアリッス社社長と会談。
    その後13時までは昼食となり、そこから移動となりまして14時から16時まで工場の視察、
    そして21時までアレクサンドリアで開かれるビクトリ社の創立記念パーティへ参加となります」
ルーファウス「全てキャンセルしろ」
ツォン「かしこまりました。明日は休まれるのですか?」
ルーファウス「そうだ。少し様子を見てやらなきゃいけない奴がいてな」












サイファー宅


サイファー「で?俺に何の用だ」
ルーファウス「不動のツッコミ・クラウド、ツッコミの新星・トレイが現れた事によってお前の影が薄くなってきたと思ってな。
       そこでここいらで私がテコ入れをしてやろうと思った次第だ」
サイファー「じゃかましいわバカ社長!!誰もそんなん求めてねーんだよ!!」
雷神「でもルーファウスの言う通り俺たち最近出番少ないと思うもんよ。ルーファウスの提案に乗っかるのも悪くないもんよ」
サイファー「こんな虚しい提案に乗ってられるか!!」
風神「試験利用」
サイファー「お試しでも使いたくないわこんなん!!」
ルーファウス「ふむ、一応ツッコミのキレは失われていないようだな。
       お前はクラウドやトレイがツッコミとして機能しなかった時の最後の砦だ」
サイファー「嬉しかねーよそんな砦」
ルーファウス「どれ、今日は久々に町にでも繰り出してツッコミ案件がないか探しに行くとしよう」
サイファー「勝手に話進めんな!俺は行かないからな!」
雷神「でもサイファー、そろそろパトロールの時間だもんよ」
風神「風紀委員出動」
サイファー「・・・チッ、仕方ねーな」










そして町

ルーファウス「驚く程に何もないな」
サイファー「平和でいいじゃねーか。何もねーから今日はもうとっとも帰れ」

ナイン「おうおうおうゴラァ!!!」

雷神「今の声はナインだもんよ!」
風神「喧嘩?」
サイファー「あのバカは一体何やってんだ・・・―――オイ、脳筋バカ!」
ナイン「あぁん!?誰がバカだとゴラァ!!」
サイファー「オメーだよ脳筋バカ。他に誰がいるってんだ」
ナイン「んだテメェ、テメェもまとめてやってやろうかあぁん!?」
雷神「二人共落ち着くもんよ!ところでナインは何を怒鳴っていたもんか?」
ナイン「そこにいるクソ野郎どもがガキ強請って金を毟り取ろうとしてたんだよ。
    そんでヤキ入れようとしてた所にテメーらが来たんだぞコラァ」
サイファー「あぁ?ヤキだぁ?それは俺たちがやる事だからお前はすっこんでろ!」
ナイン「んだとコラァ!オメーだけにやらせる訳にはいかねーだろゴラァ!!」

モブ「お、おい、この隙にズラか―――」

二人「テメーらはそこで大人しく正座してろ!!」

モブたち「はぃいい!!」

子供「あ、あのぅ・・・」

ルーファウス「お前は帰っていいぞ。このバカ二人は私がなんとかしておく」

子供「あ、ありがとうございます!」

雷神「また絡まれたらすぐに呼ぶもんよ!」
風神「迅速救出」

子供「はーい!」

ルーファウス「それでどちらがヤキを入れるか決まったか?」

二人「俺だ!!」

ナイン「テメーはすっこんでろ!こういうのは俺の仕事だコラァ!」
サイファー「バカに任せられる訳ねーだろ。これは風紀委員長である俺の役目だ!」
雷神「仲が良いのか悪いのか分からないもんよ」

キスティス「何を騒いでいるの」
クイーン「通報を聞いて来てみれば―――ナインが二人!?」


・・・・・・

・・・・・・


クイーン「あ、失礼しました。ナインとサイファーでしたね」
サイファー「俺とこのバカを見間違えるな!!」
クイーン「申し訳ございません。顔の傷や金髪など特徴が似ていたもので」
サイファー「傷の向きが逆だろ!それから顔の傷の事で前々から言おうと思ってたんだがなぁ、脳筋バカテメー、
      俺と逆方向の傷作ってんじゃねーよ!テメーの傷を見る度に根暗野郎(スコール)を思い出してイライラすんだよ!」
ナイン「んなこたぁ知らねーよコラァ!大体オメーも何で顔に傷があんだよコラァ!パクってんじゃねーぞオイ!」
サイファー「誰がパクるかこのすっとこどっこい!!色々あったんだよ!!」
キスティス「スコールと模擬戦という名の喧嘩をして仲良く作ったのよ」
サイファー「んなっ・・・!サラッとバラしてんじゃねーよ!!」
ナイン「プッ、だっせ。お前も俺の事笑えねーなオイ」
サイファー「あぁ!? 常識もロクに語れねぇバカに言われたかねーよ!!」
ナイン「あんだとゴラァ!オリエンス四大国全部言えんのかコラァ!?」
サイファー「当たり前だバカ野郎!!テメーと一緒にすんな!!」
ルーファウス「落ち着け、バカ二人」

二人「オメーに言われたかねーよバカ社長!!」

ルーファウス「お前ら二人にバカと言われるのは心外だな。少なくとも私はお前ら程バカではない」
サイファー「それはこっちのセリフだ!」
ナイン「俺のセリフだコラァ!!」
雷神「いーや、3人まとめて同レベルのバカだもんよ」
風神「収束不可能。我当惑」
キスティス「大丈夫よ風神、こういう時は―――」


ゴッ!!(キスティスの拳とクイーンの拳がサイファーとナインの頭の上に落ちる)


ナイン「いってぇ!!」
サイファー「っ!おい、これは体罰って奴じゃねーのかよ先生よぉ!」
クイーン「愛の鞭というものです」
キスティス「なんなら愛の鞭(物理)をくれてあげましょうか?」
サイファー「チッ、わーったよ」
ナイン「一時休戦だコラァ」
キスティス「分かった?風神」
風神「見事」
クイーン「では、カツアゲモブの方々は私達が責任を持って連行致しますので」
雷神「女の子二人で大丈夫もんか?俺たちも一緒いくもんよ」
キスティス「ありがとう、雷神。でも大丈夫よ」
クイーン「この程度の任務をこなせなくては戦士失格ですから。それでは失礼させていただきます」



雷神「それでこの後はどうするもんよ?」
ルーファウス「そろそろ昼時だ。昼食にするとしよう。サイファーの奢りでな」
サイファー「ふざけんな!!テメーが一番金持ってんだからテメーが奢れ!」
ルーファウス「風紀委員長として株を上げるチャンスだぞ」
サイファー「こんなくだらねー事で株上げるくらいなら下げた方がマシだ!」
ナイン「俺美味い店知ってるぜ。そこならサイファーも奢れると思うぞコラァ」
サイファー「何で俺が奢る体で話が進んでんだよ!!」
ルーファウス「どういう店だ?」
ナイン「焼肉屋と食べ放題だな。どっちも肉が美味いんだぜコラァ」
雷神「俺は食べ放題がいいもんよ!」
風神「同意」
サイファー「俺の意見を無視すんな!」
ルーファウス「仕方ない。三つ星レストランのわがままシェフの気まぐれコースで我慢してやろう」
サイファー「レベル上がってんだろーが!!テメーら全員牛丼屋で十分だ!」
ナイン「俺は特盛で頼むぜオイ。汁だくでな!」
ルーファウス「妥協してやろう。焼肉定食でいいぞ」
雷神「俺は牛丼並盛り玉付きがいいもんよ!」
風神「我豚丼玉付」
サイファー「クソッ、雷神風神はともかくとしてもバカども二人分も奢らなきゃならねーとか屈辱でしかねーよ」

雷神(でもなんだかんだ奢ってくれるサイファーはやっぱ優しいもんよ)














スコール「サイファーに友だちが出来て何よりだな」
クラウド「いや、アンタと同レベルの犬猿の仲だろ」





END







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