プチ除霊室
□日常
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「どうしたモブ。」
「師匠。最部先輩に憑いてる悪霊が除霊できないんです。」
様子のおかしさに気がついた霊幻さんもいつもの席から立ち上がってこちらに向かってきた。どうしたらいいんだ私は。
「よし、したらあれやるか。」
「?何するんですか?」
珍しく自分から提案してきたのに驚いていると背後に回られる。本当に何する気?
「霊幻式除霊術。」
そう言うと素早い手つきで肩を掴まれ、そしてマッサージし始めた。…なんだけど、
「っちょ、っれ、霊幻、さっ、や、やめっふ、ひゃ、やだっ」
実を言うと私、肩を揉まれるの凄く苦手なんです。いや、あの、くすぐったい、んだよね、うん。やばい、酸素足りない死ぬ。
「なに!?俺のマッサ、除霊が効かないだと!?」
「や、やめて霊幻さんっ、くすぐった、っふふっ」
面白がってガンガンやってくるけど正直もう涙が出てきた。くすぐったいんだってお腹よじれちゃう。
すると急に肩から霊幻さんの手が消えた。ん?
「か、影山君…?」
「師匠、最部先輩、嫌がってますよ。」
「お、おー悪い悪い。」
霊幻さんの手は影山君の超能力によって止められていた。というか、なんか怒って、る?
「霊幻さん、除霊ありがとうございました。だけど肩のマッサージはもういいかなー。」
「バカ、マッサージじゃなくて除霊だっつの。」
威張ってそういうけどマッサージってさっき自分で言いかけてたのを私は聞き逃さなかった。
「先輩、僕がちゃんと除霊しますから。」