書庫
□ましゅまろ
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もにゅもにゅと白い塊が彼女の口の中へ消えていく。
長い指で弄ばれた白いものは俺の口も押し付けられた。
「口あけて」
「…………」
「もー美味しいのに」
口をあけない俺に食わそうとするのを諦め、結局自分の口へ放り込んだ。
「甘いだろ。それ」
ましゅまろが口元に来ないように警戒しながら口を開く。
「甘い」
「甘いの嫌いじゃなかったか?お前」
「たまには食べたくなるの。ほらほら」
ましゅまろの袋を寄越す。
「ましゅまろ、焼いたら美味いの知ってるか?」
「しってる。でもあれは甘すぎて吐きたくなるの」
「コーヒーでも淹れてやろうか?」
「うん。って話し逸らしちゃダメ!一口!!」
「いらねーよ!!」
ましゅまろを喰う喰わないでしばらくバタバタと部屋を駆けずり回った。
根気負けしたのはもちろん___
End