遠き夜空に夢は落ちて

□第三章 在りし日の・・・
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───またお前は殺さないんだな。

───ポートマフィアの連中すら殺さなんだか、あれは俺達の仇だぞ、如何してお前は殺さないんだ、如何して私達の怒りを、

───如何して私達を救ってくれないの?

───武装探偵社の一員だからか?自惚れるな、私達の怒りを見もしない癖によくあんな風にのうのうと笑っていたって居られるな、お前の存在に、そんな意味は無い、奴等を殺、

「五月蝿い」

───何だと?

「・・・御免なさい、判ってる。・・・でも。これ以上は止めて」

───お前に私達を指図する権利があると思ってるのか?

「でもあの時は、若し貴方達の声を聞いていたら、ポートマフィアにまた、人が傷つけられていたかもしれない。貴方達と同じ苦痛を、味わう人を作りたいの?」

───それは・・・

「・・・だからお願い。今以上には私を、呑み込まないで」

───・・・逢為灯。

「父さん、母さん・・・」

───お前には一つ、見落としている事がある。

「見落としている、事?」

───貴方が今いる場所には、私達の、敵が一人紛れ込んでいる。貴方を騙している。

「・・・敵?」

───今回は、我々の非を認めよう。

───だが忘れるなよ。俺達の怒りを。

「待って、父さん母さん?敵、って如何いう」

───お前は、何時か必ず後悔を





「・・・!」

はぁ、はぁ・・・はぁ。

「ゆ、め・・・」
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