短編

□Nightingale
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セブ→ビッチヒロインな大人の関係




内側から鍵を掛け、防音呪文まで施された深夜の医務室。



『あっ、あっ、は、ぁ、ぁんっ、あんっ』
「…っ、……」

ギシギシとベッドを軋ませながらお互いに激しく腰を打ちつけ合う。

患者用のベッドで、こんなことしてるなんて…背徳感が余計に興奮を煽った。


「っは、いいのか?こんな、」
『んっ、誰、もいない、んだからっ……いい、のっよっ。あっあ、んぅ、そこっ、そこ、すごいっ、いいっ』



本能のままに快楽を貪る。
その、麻痺して溶けてしまいそうな脳の奥の奥の奥の方で、後悔と、自己嫌悪にまみれていた。




僕たちのこの関係は当然極秘のものだ。
毎週日曜日のみ、常勤校医のマダム・ポンフリーが休みをとる為、非常勤務として代わりにナナコがやってくる。


愛などというものは存在しない。
規則で縛られまくった窮屈な日々の中で溜まっていく性欲を発散させてるだけ。
このナース様が言うには、「それも仕事の内」なのだそうだ。ポンフリーに頼もうとはどう間違えても思わないが。


『あ、はぁんっ、せ、ぶるすぅっ』

喉元を晒しながら息も絶え絶えに、僕の名を呼んでいる。無意識なんだろうか。
目尻に溜まっている滴に唇を寄せ、吸いついた。


『あぁんっ、ナカで、おっきく、なったわね?…名前、よばれる、の、すき?』


くそ、……計算か


「、さあな。お前は、どうなんだ?…ナナコ」

吐息まじりの声を耳の奥へ送る様にして名前を囁けば、自身を包む肉壁がきゅん、と収縮した。

「っ、ひと、のこと…言えないんじゃないか?」

更に激しく腰を振ってやると嬌声もどんどん高くなっていく。

『あああ、だめっ、だめよセブぅ!そんな、しちゃぁぁっ、』



はぁ。
本当に何で、
……好きになってしまったんだろう。



『あぁっ、や、ぁ、ぁっ、はげ、しっ…!!』

僕がこの部屋を出たら、次は誰が来る?
ここには飢えた獣なんて、山ほどいるってのに。



性欲じゃない。

ただの、支配欲だ。



「っ、ナナコっ、…う、…」

(僕だけのものにしたい)

『きゃあっ、あ…っ、』



肺に溜めた酸素を一気に吐き出し、どっと身を投げる。
繋がったまま彼女は僕を抱き締めた。

「…はぁ、っ、ごめ……先に、」
言葉の続きを遮られる様に、微笑みを宿した唇が重なる。

くそ……こんなんだから、いつまで経っても男として見てもらえないんだきっと。


『とっても良かったわセブルス。若いってステキね』

両手で僕の頬を包み、ちゅっちゅっと柔らかいバードキスが浴びせられる。

「……子供扱いするな」
『あら…子供とこんなコト、すると思う?』

此の期に及んでまだ挑発する様にきゅっと下が締まった。

「……っ、…」
少しだけ質量を取り戻し始めた自身に顔を歪めると、またそれを楽しそうに眺めるナナコが笑った。








Nightingale


美しい、籠の中でも自由な小鳥





日本名で「小夜啼鳥」
夕暮れ〜夜明け前の夜の間にだけ美しい声で鳴くのだとか。えろいですね!←







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