プロローグと入学前

□もはや定番のそれ
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なつきは覚醒しない頭の中で違和感を覚えた。
手に触れている土、草の匂い、薄暗い雰囲気、木々や草の音
そのどれもが違っていた。
(ここは店の前じゃない?)
そう思うや目を開けて飛び起きる

空は日が落ち、薄暗い暗闇に目を凝らすが周りにあるのは雑草と木々だった。
周囲を警戒しながら、横にいる美月を静かに起こす。
美月はゆっくりと目を覚ますと何も言わないなつきに違和感を感じた。

目を動かし、周囲に気配がないか確認する。
手の届く範囲に木刀はある、人はいない、獣もいない、持っていた本もない。

「なつき……ここはー森?…」
「わからない、拉致か誘拐……にしては妙ね」

少しずつ暗闇に目が慣れてきた2人は周りを見渡す。
月明かりに照らされた人工物、おそらく西洋の城らしきシルエットが見えた。
「あそこに行ってみるー?他に行く宛無さそうだしー」
「そうね、行くだけ行ってみましょう」

木刀を片手に持ち音を立てずに歩く。
常に神経を研ぎ澄ませ、周りの気配を確認する。
動物はいるようだが襲って来る様子はない。

ようやく森から出た2人は建物を見て驚いた。
「私はまだ夢でも見てるのか…」
「はえー……これはこれは」

それは見知った建物、ホグワーツだった。
そして、校長であるダンブルドアが立っていた。
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