予言の終わりに祝福を
□ジャイワールの王子
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ジャイワール軍本隊との戦いは、私にとって過酷なものだった。
敵は多いしでも誰かに助けを求めるわけにもいかないから、ほとんど逃げつつ戦っていた。
避けられないと思ったときは、オレンカで戦ったときのように不思議な光で守られた。
どうなってるのかわからないけど、勇気を出さなきゃ!
そう思って、戦場を駆け回った。
しかし、ジャック将軍との戦いで思わぬことが起こった。
ジャック将軍は、他のみんなの協力のおかげでへばっているところだった。
でも、私の方に目を向けたと思えば、
「ほほう、こいつはいいもんを見つけたぜ。」
と言い、私は捕まった。
「えっなんで?」
びっくりしすぎてアホっぽい声が出た。
「おい!」
「シュオンを離しなさい!」
いや意味がわからないんですけど、捕まった理由とかその他もろもろ。
「取り戻したかったらピラミッドまで追ってくるがいい!ツェザール様もあそこにおられる。ワシに勝ったら合わせてやるぞ!者ども!ピラミッドまで退けえいっ!」
いやだから待ってってば!!!
そんな言葉すら叫べぬまま、私はピラミッドへ連れて行かれた。
「ツェザール様!」
「ジャックか、どうした。」
ツェザールのところまで連れてこられた?
「少し珍しい拾い物をしたのでな、お届けに参りました。」
と、私を降ろした。
はぁーなんでやねん。
「珍しい?この女がか?」
「えぇ。ものすごい光の力を持っているようです。さっきも我が軍の魔物が襲いかかっても、光の壁で弾かれていました。」
「ほう…。」
それでは、とジャック将軍はピラミッドの中へ。
…どうしてこうなったねん。