予言の終わりに祝福を

□私は私の道を行く
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ゼビオンへみんなが向かった翌日。

オレンカ王が何やら準備を始めていた。

「オレンカ王?」

「おぉそなたか。具合はどうだ?」

「もうほとんど大丈夫です。それより何をされているのですか?」

城の中もバタバタしていて、落ち着きがない。

「どうやらジャイワールがまた動き出したようでな。国境まで赴き、町への被害が出ないようにするのだ。」

もういくのか。意外と早いもんだな。

「あの、オレンカ王。」

「なんだ?」

「私も、連れて行ってください。」

そう言うと、オレンカ王は目を見開く。

そりゃ、一般人が突然戦場に連れてけって言ってるんだもんな。

「しかし、危険だぞ?いつ命を落とすかもわからぬのにそんなことは…。」

「そんなこと言ったら、ラゼルやテレシアやオルネーゼだってそうです。みんなも人、いつ死ぬかもわからない。なのに私だけここで引きこもってなんていられません。少しでも力になりたいんです!」

説得のような、強引なようなそんな言葉を放つと、オレンカ王は難しい顔をしたのち

「よかろう。だが、身を守るものくらいは持っておきなさい。」

と言い、ゴールドの入った袋を渡してきた。

いやいやいや、

「流石にお金は頂けませんって…!」

「これくらいは持って行きなさい。町で装備を整えるにはこれくらいなければな。」

「うっ…。」

お金の数え方わからないし…とか言えない。

「あ、あのですね、オレンカ王。私、このお金の数え方というのがわからないのです。記憶がなくて。」

ここで役立つ記憶喪失。

「そうだったな、では誰か手の空いてる者に共に行くよう頼んでおこう。」

「ありがとうございます。」

助かった…





「まいどー!」

そんなこんなでお付きの人に手伝ってもらいながら、武器とオーブを買うことができた。

「ありがとうございます、手伝ってくださって…。」

武器は何を使うか悩んでいたが、短剣にした。

重いものは移動の時邪魔だし、とはいえ使い慣れないものを使うわけにはいかないということで、手に馴染んだものを選んだ。

「いやいや、オレンカ王から直々に頼まれたことだ。断るわけにもいかんからな。それに困った時はお互い様だろう。」

と、お優しいお言葉を頂きました。

そして、オレンカ軍が町の門で待機している中に混ざった。

乗馬はそりゃできませんので、女兵士さんの馬に乗せていただくことに。

「少しの間ですが、よろしくお願いします。」

「えぇ、しっかりつかまっているのよ?」

「はい!」

さぁ!出発です!


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