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ハンジ
「あれ?リヴァイ眉間のしわひとつ増えてるよ?」

リヴァイ
「…」

廊下を歩いていたら、ハンジからそう声を掛けられた。

ハンジ
「睨むんじゃないよ。そう言いたくなる位怖い顔してるってこと。しわの数なんて知るわけ無いだろう?」

リヴァイ
「これだ」

ハンジ
「?ああ、馬を勝手に持ち出した言い訳書類」

リヴァイ
「面倒くせぇ」

ハンジ
「そのまま書いたら?」

リヴァイ
「やり直しをくらった」

ハンジ
「本当にやったの?」

リヴァイ
「冗談だ」

ハンジ
「分かりづらいよ…。ちなみにリヴァイ、馬の値段って知ってる?」

リヴァイ
「俺達の生涯賃金だろう」

ハンジ
「そう。じゃ、その書類の必要性はわかってるんだね」

リヴァイ
「…」

ハンジ
「だから睨まないでってば。そうだな…。該当馬イサは、出産後体調不良のため療養していた。先月より食欲戻り…」

リヴァイ
「…」

ハンジの口からは、つらつらと組織を騙す言葉が出てくる。

リヴァイがほうほうと感心して聞いていると、ハンジの後ろを団員達がちょろちょろしていた。

リヴァイ
「…?」

ハンジに見つからないように、リヴァイに何か知らせたいようだ。

口ぱくやらジェスチャーを読み取ると、どうやらハンジにどこかに行って欲しいらしい。

ハンジ
「…リヴァイ?」

リヴァイ
「…この書類、お前がやれ」

ハンジ
「どうして」

リヴァイ
「昼飯奢ってやる。行きたい飯屋があると言っていただろう」

ハンジ
「!!珍しいねえ!あなたがそんな事を言うなんて!」

リヴァイ
「…」

ハンジ
「ああ!行く!行くよ!!もう、変な所短気なんだから」

リヴァイ
「行くぞ」

そう言うと、リヴァイはハンジを引き連れて兵舎を出た。

団員達の手には、クラッカーやら花やらが握られている。

夕方には、食堂が華やかに飾られることだろう。



9/5誕生日おめでとう、ハンジ!



end

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