Dream L
□Days like this
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○○○
「こんばんは」
リヴァイ
「ああ…」
○○○が工房のドアを開けると、リヴァイはするりと部屋に入り込んだ。
○○○
「今日は満月ね」
地平線の彼方に夕日は沈み、空の端をぼんやりと白く染めている。
ひやりとした風が、○○○の頬を撫でた。
もうすぐ秋が来る。
パタン、とドアを閉める。
リヴァイはふらふらと奥に進むと、足の低いソファに座り、絨毯に足を投げ出した。
ソファで体中に巻きついたベルトを外している。
○○○
「お疲れ様」
リヴァイ
「…?」
ミニテーブルに、紅茶を置く。
○○○
「ミルクティーよ。新鮮な牛乳が手に入ったから」
といっても、エルヴィンが持ち込んだものだったが。
○○○
「今町で流行ってるの。ホットミルクよりも、あなたの口に合いそうかなって」
リヴァイはカップを手に取ると、それを口に運ぶ。
リヴァイ
「…。悪くない」
○○○
「ありがと」
そう言うと、○○○もリヴァイの隣に座る。
リヴァイは○○○の肩に頭を預け、目を閉じる。
彼曰く、これで寝ているらしい。
○○○
「どうせなら、膝枕の方が楽なんだけど」
リヴァイ
「ん…」
ずりずりと、頭は膝の方まで下がってきた。
リヴァイの足は組まれ、肘掛から向こうに飛び出ている。
○○○は床に置いていたカップを手に取ると、ミルクティーを口に運ぶ。
ほんのり甘いような気がするそれは、体を中から温かくした。
脇に置いてあった本を手に取り、ぺらり、と捲る。
父の装丁は、やはり丁寧で美しい。
○○○
(ここまで、出来たらなぁ…)
すう、すう、と深い呼吸が聞こえる。
暖炉の火が、パチ、と音を立てた。
あれからリヴァイも、数えるほどだが工房に来ていた。
でも、いつもこうした日暮れだった。
はじめてきた夜は…
○○○
「…酷い顔ね」
土気色の顔に、そう言ってしまった。
無理やりソファ横たえると、あっという間に、寝落ちした。
そして真夜中に帰ってゆく。
そんな感じだった。
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