Dream S
□The gates of Halloween
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○○○に連れられて、リヴァイは食堂に戻ってきていた。
最高潮に盛り上がっているその場を見て、今巨人が来たら確実に全滅だなと思う。
ゆったりと椅子に座り、酒を飲んでいた。
○○○は楽しそうに、友人達と話し込んでいる。
エルヴィン
「リヴァイ」
と、後ろから声を掛けられた。
リヴァイ
「…良く分かったな」
エルヴィン
「先程まで、○○○がかいがいしく世話をしていたからな」
リヴァイ
「…」
リヴァイが見上げると、エルヴィンは頭や顔、それと手に適当に包帯を巻いている。
リヴァイ
「そいつはなんの仮装だ?」
エルヴィン
「ミイラだ。ゾンビでもいいかな」
リヴァイ
「…随分と安上がりだな」
エルヴィン
「ははは」
リヴァイ
「お前なら、死んでも戻ってきそうだ」
エルヴィン
「そうなら無い事を祈るよ」
リヴァイは息をつくと、立ち上がった。
エルヴィン
「もう行くのか?」
リヴァイ
「…悪酔いしそうなんでな」
エルヴィン
「珍しいな」
リヴァイ
「おい、○○○!」
リヴァイは○○○に向かって声を掛ける。
○○○は仲間達に手を振ると、リヴァイの方へ来た。
○○○
「お疲れ様です、団長」
エルヴィン
「ああ、楽しんだかい?」
○○○
「はい!」
リヴァイ
「行くぞ」
リヴァイが歩き出したので、○○○は慌ててその後に続いた。
部屋の明かりは消され。
ベッドサイドに小さなランプが置かれている。
○○○
「あの、兵長?」
○○○はリヴァイの寝室にいる。
長いキスをした後、そんな雰囲気になった所だった。
おばけの仮装を解いたリヴァイの手には、ベルトが握られている。
リヴァイ
「○○○」
○○○
「?」
リヴァイ
「これで手首を縛れ」
○○○
「え?でも…。それって後付いちゃいますよね?」
○○○が自分の手首をさすると、違う、とリヴァイは首を振る。
リヴァイ
「俺のだ」
○○○
「!」
リヴァイ
「…」
○○○
「…兵長、酔ってます?」
リヴァイ
「…かもな」
○○○はベルトを、リヴァイから受け取った。
リヴァイ
「…できねえか?」
○○○
「!」
酔っている、せいなのか。
どうもリヴァイの様子がおかしい気がする。
○○○
「…」
何か、試されているような、気もするけれど気のせいだろうか。
リヴァイはじっと、○○○を見つめている。
○○○
(門に居た時も、様子がおかしかった…)
リヴァイ
「…できねえなら」
○○○
「いえ!」
リヴァイ
「…」
○○○
「やります。…やり方を教えてください」
リヴァイは両手を○○○に差し出して、指南を始めた。
○○○
(な、んかこう、仕事してるみたい…)
色っぽい雰囲気もそこそこに、その作業は進んでゆく。
○○○
「痛く、ないですか?」
リヴァイ
「…ああ」
そう言うと、リヴァイは腕をあげ、すぽりと○○○を腕の中に入れた。
○○○
「!、ん」
リヴァイ
「○○○…」
唇を塞がれて、○○○はリヴァイの頬をそっと手で覆った。
リヴァイの縛られた手が、○○○の腰の辺りにある。
○○○
(不思議な、感じ)
リヴァイはそのままゆっくりと後ずさり、ベッドに寝転がった。
○○○
「!」
○○○はリヴァイに覆いかぶさるようになる。
リヴァイはどこか、呆けている様な顔をしていて。
○○○
「…」
○○○は意を決して、リヴァイに口付けを始めた。
リヴァイのシャツのボタンをはずす。
リヴァイは縛られた手で、器用に○○○の背にあるファスナーを下げた。
するり、と○○○の服が、肩から腰のところまで落ちる。
ついでにブラのホックも外されており、胸が露わになった。
○○○
「!」
リヴァイが大きく舌を出す。
○○○
(え、ちょっ、と)
○○○が戸惑っていると、リヴァイの両手で背中を押された。
○○○
「…」
○○○が顔を赤くしながら、リヴァイの口元に胸を運ぶ。
○○○
「んぅっ、ふ」
絡みつくその舌から与えられる刺激に、じんわりと濡れてゆく。
胸を交互に慰めながら、リヴァイは熱い吐息を吐いた。
○○○
「…」
足で確かめると、リヴァイのソコは○○○を欲している。
○○○はするり、とリヴァイの腕を抜けた。
する、とパンツの上からソコを撫でると、リヴァイがびく、と揺れた。
する、する、とその形を慈しむ様に撫でる。
リヴァイ
「…っ、○○○…っ」
ねだる様な声で名を呼ばれた。
○○○はリヴァイの下着までを脱がすと、苦しそうにしているそれを口に含んだ。
リヴァイ
「っ、は…。ぁ」
口の中に大きく含み、ゆっくりと舌を動かす。
敏感なところを責めると、リヴァイの縛られた両手が○○○の頭を押さえた。
繰り返し吸い上げると、リヴァイの呼吸が荒くなる。
リヴァイ
「は、っく、…っ」
次第にそれは硬さを増していく。
もう少し。
そんな所で、○○○はずるり、と口を離す。
リヴァイ
「っ、は、…○○○っ」
○○○はリヴァイの腕を、彼の頭の上に上げさせた。
欲が滲んだ目で睨まれる。
と、○○○の欲も疼いた。
○○○は腰に残った服はそのままに、ショーツだけを脱いでリヴァイの欲を手で支えた。
そのまま腰を下ろし、ゆっくりとそれを受け入れた。
○○○
「ふ、ぁ、っあ」
濡れているとはいえ、いきなりは無理だったかもしれない。
入り口に留めたまま、ゆっくりと出し入れをして馴染ませてゆく。
リヴァイ
「…っ、は、っ、くっ」
見ると、リヴァイは自分の腕で顔を隠している。
隠し切れないその顔は。
頬を紅潮させ、眉間にしわを寄せ、口元はだらしなく開き。
○○○
「あっ!…んぅっ」
見たことの無い、その顔に。
リヴァイ
「!…っく!、ぁ…」
ぬるん、とそれは○○○の奥まで届いた。
○○○
「はぁ、は、は…、ん」
息を整え、ごくり、と喉を鳴らす。
それを見てか、荒い息のままリヴァイが笑った。
リヴァイ
「は、…○○○」
低く、いやらしく名を呼ばれて。
○○○は誘われるまま、リヴァイにキスをした。
ゆるく腰を突かれながら、キスを繰り返す。
○○○
「あっ!あ、あ、あっ」
突然リヴァイが大きく動き、○○○は成すすべも無く声を上げる。
律動が収まり、リヴァイを見ると笑っている。
○○○
「も、今日はどうしたんですか…」
リヴァイ
「…何がだ」
○○○
「何、って、あっ、あ、あん、あ」
話そうとするとリヴァイが動く。
○○○
(…もう!)
リヴァイが動きを止めた隙に、○○○はリヴァイの腰に手を置く。
○○○
「ん、は…んっ、ん」
自分で腰を動かし始めた。
リヴァイ
「っ、っ、…は、あ」
次第にリヴァイの声が漏れる。
○○○は。
○○○
(あ、これ、いい…っ)
リヴァイが動かないことを良いことに、その快楽の虜になってゆく。
○○○
「あ、んっ、ん、はぁっ」
気持ち良い。
けど。
イけそうで、イけない。
○○○
「は、あ、…ぁ、?」
うつむいて動き続ける○○○の顎に、リヴァイの指が触れた。
○○○
「あ…」
指に促されるまま顔を上げると、片肘を付いて体を起こしたリヴァイと目があう。
リヴァイ
「…ひとりでいくんじゃねえ」
いつの間にか、リヴァイの腕を拘束していたベルトは外されていた。
顎を捕まれ、深い口付けを食らう。
○○○
「ん、…っふ、む」
リヴァイの声が、その顔が。
どこか悲しげに見えたのは気のせいだろうか。
何だか本当に、いつものリヴァイとは違う気がする。
○○○
(どこがどう、とか、わからないけど…)
熱でぼうっとした頭では、上手く考えられない。
ぐらん、と視界が揺らぐ。
○○○
「んっ!」
バサリと残っていた服を剥ぎ取られ、背中でベッドが軋むのを感じた。
○○○
「へい、ちょ、んうっ」
途端に呼吸を奪われ、がんがんと下から突かれ、くらくらする。
○○○
「ふぁ、ん、ぁ、ふうっ」
リヴァイ
「っ、は、○○○っ…!」
リヴァイは体を起こすと、角度を変えて奥まで突き上げ始めた。
○○○
「あ、きゃ、んやっ!、あんっあ」
○○○はリヴァイの腕を掴むと、爪を立てる。
ぽたりと落ちるリヴァイの汗を感じながら、○○○の意識は奪われてゆく。
○○○
「んぁっ、リ、ヴァ…あっ…っ!んんっ!!」
その一瞬、意識が弾けた。
リヴァイ
「ん、くっ…」
果てて蠢く○○○の中で、リヴァイもまた、その欲を吐き出した。
飛ばした意識の先で、○○○は思う。
今日のリヴァイは「する」側じゃなく「される」側になりたかったんじゃないか、と。
常日頃自分が導く立場の彼は、何かを受ける事があまり無い気がする。
支配する、ではなく、支配される。
愛する、愛される。
許される。
○○○
(殺される、とか…?)
ぽかり、と目を開ける。
見ると、リヴァイはベッドサイドに座り、腕をさすっている。
○○○の体には、リヴァイのシャツがかけられていた。
少し意識を飛ばしていたようだ。
○○○は体を起こすと、リヴァイの肩にキスをした。
リヴァイは○○○の方に顔を向ける。
そのまま後ろから彼の腕を覗き込む。
○○○
「痕、残りました?」
ベルトの痕と、爪痕と。
リヴァイ
「…少しだ。気にするな」
そう言って、リヴァイはふうと息をついた。
○○○はリヴァイのシャツに袖を通す。
リヴァイはそれを見て、顔を緩ませた。
○○○
「…」
○○○は、枕元にあったベルトを手に取った。
○○○
「…ハロウィンに当てられました?」
リヴァイ
「…そうかもな」
○○○
(いつもの、兵長だ…)
気が済んだのだろうか。
○○○はベッドに寝転がると、布団をかき集めてそれに潜った。
○○○
「…あの人たちも、幸せだと良いですね」
リヴァイ
「○○○、お前…」
○○○
「?」
リヴァイ
「…いや」
あいつらが見えていたのか。そう問おうとしてリヴァイは止めた。
○○○の視線の先には、窓がある。
○○○
「ハッピーハロウィーンって、ハッピーって言うんですから…」
眠いのだろうか。
小さく独り言の様に、○○○は呟いた。
窓にはチラチラと、ランタンが反射した明かりが映る。
リヴァイは窓辺に立つ。
人々が笑って列を成し、物悲しい歌が響く。
生きる方が幸せか、それとも…
リヴァイ
「…」
でも。
少なくとも、今は。
リヴァイは○○○の方を向くと、もう一度彼女にキスをしに行った。
end
おまけ
リヴァイ
「悪魔祓いじゃなくても、露出の少ない服はあったんじゃないか?」
服を拾い上げながら、リヴァイはそう言った。
○○○
「…」
リヴァイ
「?」
○○○
「…怖いじゃないですか」
リヴァイ
「…」
○○○
「…」
リヴァイ
「…おばけか?」
○○○は布団に潜る。
リヴァイは面白そうに布団を捲ると、○○○の顔を覗き込んだ。
リヴァイ
「もっと怖いもんと戦ってるやつが言うことか」
○○○
「でも怖いものは怖いんですっ!」
泣きそうな顔をする○○○の額に、リヴァイは優しくキスをした。
お終いv