規格外の来客

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九尾の来襲で里は深刻な被害を被った。
里の一部が滅茶苦茶になり、四代目火影を初めとした尊い命が数多犠牲になった。
復興を急ぐ木の葉隠れの里では、一度は表舞台を退いた猿飛ヒルゼンが再び火影として手腕を発揮することになった。
犠牲者の弔いや被害状況の確認、露頭に迷う者の衣食住の確保など、昼夜を問わず里の人間総出で取り掛かっていた。

「カカシ、ミナトの死を受け入れる間もなく働かせてしまって済まないな。」
「いいえ。
三代目も里の者も同じように悲しみ暮れる暇は、今はありませんから。」
辛くも建物に被害のない火影室では2人の男が向かい合っていた。
1人は窓の外を見る三代目火影の猿飛ヒルゼン。
もう1人は膝をついて里の状況を報告する暗部のはたけカカシである。
「食料は備蓄分で賄えるので問題ありません。
仮設住宅は場所が確保できたので、資材が揃い次第順次建設が始まるとのことです。」
「そうか、何とか他国に隙を突かれることはなさそうじゃな。」
2人だけの空間に広がる静寂が事件の深刻さを物語るはずだった。
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