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空想をたれながしていきたい。
あくまで私の空想なので、批判はうけつけませんよ。
◆無重力図書館 

ぎぃっと重たい扉を引いて図書館へと足を踏み入れる。
小さくなる自分の足音を聞きながら
歩いていると、入館手続きをしにきた小型ロボットに手を向ける。
ロボットは緑色の光で指紋を読み取ると、OKと赤い文字を頭の上に表示させた。
今日の相棒になったロボットはふよふよと私の後ろをついてくる。

ぽーんっと透き通った音を鳴らしてエレベーターが目的の階で開き、先ほど小型ロボットで調べた本がある場所へとむかう。
この図書館の真ん中には庭が造られており、図書館自体に日光が差し込みやすいつくりになっている。
もちろん、晴れている日に窓際での読書は気持ちのいいものだが、今日のように雨が降っている日もオススメである。
さぁさぁ、ぴちょん、ぴちょん、ぴゅー。自然の音をBGMに優しい物語を読むのはとても気持ちがいい。
目的の棚の前で目を滑らせると、すぐに読みたい本が見つけられた。
すっと手を伸ばし本を手に取り、ロボットに差し込んだ。

ロボットのてっぺんから文字がぶわあああとあふれ出し、私の周りを取り囲む。
私はゆっくりと座るような、寝転ぶような形に身体を傾けると、それらの文字身体に会うようにふわりと配列を変えて包み込んでくれる。
ゆっくりと私の身体は宙に浮き、これまたゆったりと上昇していく。

体制が決まったところで、指を目の前に差し出す。
周りにあった文字たちがリズミカルに縦に並んでゆく。
今日の物語は、新米のお医者さんが色濃い患者さんと出会い、成長していく話だ。
今日も、素敵な一日になりそうだ。





図書館×進歩したIT技術

2016/03/03(Thu) 18:35 

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