刀剣乱舞×いつか天魔の黒ウサギ
□第一夜〜黒ウサギ、審神者になる〜
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「んん〜。平和だな〜。」
薄い水色の髪に薄い紅の瞳を持つ人間。いや、化け物は平和、とは反対の地獄絵図のような場所で寝そべっていた。
と、そこに腰に西洋風の剣をさげた紺色の髪、翠色の瞳の青年が近づいてきた。
「おい、何サボっている。そもそも、俺達からしたら平和的解決だとしても、あちら側はまさに地獄だろう。」
「え〜?関係無くねえ?あっちが先に喧嘩売ってきたんだぜ?」
つい…と、視線を辺りに向ければ焦げた死体、融けた死体、どこの部位か分からないものが辺り一面に転がっている。
まさしく地獄絵図。
しかし彼らにとって地獄はここまで生易しくないことを知っている。
「帰る?」
「そうだな。先に帰るか?」
「ん〜。帰ろっかな。今夜にはヒメアも帰ってくるし。」
「分かった。明日は、1時に集合だ。」
「へいへい。了解。んじゃまた明日。」
「開け。」
何もなかったところに穴が開く。
そこに何の警戒もせずに入っていく。
背後で
「閉じろ。」
と、声がする。
「ん〜。ねよ……、なんだよ。敵か?……違うな。ただの人間か。何の用だよ全く。」
ピンポーン。
この音が、始まりの合図とも知らずに。
*