赤い神
□Anemone
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📞< ...♪*゚〜
電話が着信を知らせる音を鳴らす。
画面を見ると
着信:母
母さんから電話なんて珍しいなと思いながら通話ボタンを押す。
📞<ジェジュン?!
開口一番ひどく慌てた様子だった。
📞<あなたに話さなきゃいけないことがあって、!だから、その...あっ...
母さんの声が遠くなって知らない男の声が聞こえる。
📞<あーもしもしジェジュンくん?あんたの家ちょっと大変な事になってるから。とりあえずさっさと帰ってこい。詳しい話はそれからな。
ツーツー...
電話は一方的に切られ機械音が耳の奥で響く。
状況が飲み込めなかったが母さんと父さんがなんだか大変な状況にあるのはわかったので一目散に家に帰る。
ドアを開けると目に飛び込んできたのは見ず知らずの男だった。
「へぇー想像以上に綺麗だな」
いきなりそんなことを言われムッと顔を顰めたのが自分でもわかった。
「何歳?」
「...17です」
質問するだけしておいて答えにはさして興味が無いようだった。
「母さんどうしたの?」
本題に入る様子が無かったので自分から母さんにたずねる。
「じつは、...」
「倒産?!借金っていくらあるの?!」
3億ウォン...蚊の鳴くような声で父さんが答えた。
そんな大金どう考えたってすぐには払えないし、この先何年かかってもきっと無理だ。
サーッと顔は青白くなっていく。
そんな中こいつだけは顔色を変えずに話を続ける。
「だから取り立てに来たんだけど、まあ、無理だろうな。」
フッとバカにしたような笑いに無性に腹が立つ。
「とりあえずこの家は売れるだろ、、あとは、」
「ちょっと待てよ。家無くなったら俺たちはどうすればいいんだよ。」
「そんなん俺の知ったこっちゃない。
あ、お前親の為に自分犠牲にできるか?お前次第で借金チャラにしてやってもいいけど」
何を言い出すんだ。でも3億ウォンがなかったことになるんだったら...
続きます