木兎 × 赤葦


□メリークリスマス!!
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放課後までに考えておいて、と言われても
そんないきなり振られて思いつくわけもなく、ついに放課後。

部室でなんと言えばいいか考えていれば、
扉が開く。
「赤葦……」木兎さんがいた。




「木兎さん、すみません。俺まだ決めてなくて、」



「俺さっきさ、クラスのやつにさ、言われたんだけどさ、」





これはかなり落ち込んでる……。
まさか、本当のことを言われたとか。





「……俺、今まで無駄なことしてたの?」
「え、」
「だっていないって、いないって!!」






ああ、これは本当のことを言われたんだな。

そう確信した瞬間、木兎さんは「サンタさん……」なんて呟いた。
木兎さんの夢をぶっ壊したクラスの人を殴り込みに行きたいけど、抑えろ。






「ちなみに、本当の正体は誰だったんですか」
「……親」
「ならいいのでは?」
「え?」


「だって、高1と高2のプレゼントってある意味、木兎さんの親孝行じゃないですか」



「確かに、」



「無駄ではないと思いますけど」







とりあえず親孝行、という事実(たぶん)は伝えた。
木兎さんも何かに気付いたみたいに「……おお!!」と言った。

いい感じ。





「そうかもな……無駄じゃねえなっ!!」




ばっと顔をあげて、顔を輝かせて言う。
「でしょ、」と言えば、「赤葦天才!! 今夜うちこい!!」なんて背中を叩かれながら言われる。

かなり強く叩かれ、せき込むかと思った。
まず、もう約束してますから……。



「ケーキ食べよ!!」
「俺ケーキは苦手なんスけど……」
「俺が作る」
「食べます。吐いてでも食べます」
「赤葦汚い!!」





「ちなみに木兎さんに本当のこと言った人誰ですか。ぶん殴りに行きますんで白状してください」
「えええええっっ、それはやめてあげて!!」



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