§§…読み物@…§§

□日常と非日常の間
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鉛筆と消ゴムは、どっちが攻めでどっちが受けだろうか。
包丁とまな板は、どっちが攻めでどっちが受けだろうか。
携帯と充電器は、どっちが攻めでどっちが受けだろうか。
俺とこいつは、どっちが攻めでどっちが受けだろうか。


始めて出会ったのは半年前。

高校の入学式。
入学生代表で挨拶してたところを見た。

仲良くなったのも半年前。
俺の名前は、佐野優人。
こいつの名前は、篠原拓哉。
というわけで、出席順にして前後の俺たちは、すぐに仲良くなった。

そして、告白されたのが3ヶ月前。
付き合いを決めたのが2ヶ月前。


2ヶ月の間に、ケンカもした。
手も繋いだ。
キスもした。
でも、セックスだけはしてない。
いや、抜き合いはした。
それだけ。
お互いのモノを掴んで、いわゆる扱き合いをした。

拓哉の家のベッドの上で、お互い下半身だけ裸になって、向かい合って座って、扱き合いをした。
最初の頃は恥ずかしくて、恥ずかしくて、ソレは勃たなかったけど、最近じゃ、拓哉の顔を見ただけで反応するようになった。
…それは嘘。
でも、拓哉の熱くなった手で、俺のモノを握られると、そんなつもりはなかったのに、俺のモノは段々と熱と固さを持ち始める。そして、ハァ…なんて熱のこもった吐息が俺の喉から漏れるのだ。
それからは早い。
俺も拓哉のソレをズボンから出して、懸命に扱いてやる。
緩急をつけて、握る手の力に強弱をつけて、拓哉を果てさせる。
イッた後の拓哉の顔と言ったらもう…。

俺のモノを突っ込んで、泣かせたくなる。
もっと…って、潤んだ目をさせたくなる。

でも、事に及ぶのはいつも拓哉からだ。
キスをして、
段々キスが深くなって、
気づいたら俺はズボンを取り払われている。
そうして、拓哉は意地の悪い笑顔を浮かべながら言うんだ。

『期待してた?』

通常よりもグッと低くなった声で拓哉は笑う。
その声を聞いて、
その顔を見ると、
もうどうにでもして…って。
体も心も全部、拓哉に預けたくなる。

俺は、拓哉に突っ込みたいんだろうか。
それとも、突っ込まれたいんだろうか。
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