お伽噺

□第6話 Tea time
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それは梅雨も明け、秋が訪れたある日のこと、私はお気に入りのカフェでのんびりしながら読書をしていた。
カップが当たる音や自身のページを捲る音に耳を傾けながら注文した紅茶を取り口にした時丁度声がかかった。
隼「やぁ、奇遇だね」
『‼、霜月さんと文月さん‥?』
海「久しぶりだな‼」
隼「元気そうでなりよりだよ」
『は、はぁ‥あの、お2人はどうしてこちらに‥』
隼「この辺りで収録があったんだよ。それで一休みしようかと思って」
『そうだったんですか』
隼「相席しても良いかい?」
『構いませんよ』
海「本読んでたのにごめんな?」
『あ、全然大丈夫ですよ』
2人が私の前に座り注文もして落ち着いたところで私はふと思い出した。
『あの‥そう言えば、テレビで皆さんを見かけましたよ』
隼「本当かい?‥ということは、ニュースの芸能の所で見たのかな?」
『あ、そうです』
海「あの総集編のやつか」
『多分そうだったかと思います‥皆さんとても輝いていましたよ』
隼「みんな歌うのが好きだからね‥君は?」
『えっ?』
隼「君は歌うのは好きかい?」
『うーん‥好きですけど上手くはないですよ』
隼「上手い下手は関係ないさ。1番大事なのは好きだってことだよ、ねぇ?海」
海「おぅ」
『‼そうかもしれないですね』
隼「だから僕は始にど突かれても諦めないのさ‼」
『‥?』
海「はぁ‥こいつは始の事になると手に負えないんだよ‥」
『そ、そうなんですか』
“大変ですね”と声をかけると困ったような返事が文月さんから返ってきた。
隼「えぇ、だって始はカッコ良いじゃん‼それにあの王様的な感じがまた彼を引き立てているんだよ‼それに」
と、霜月さんの興奮した様子を文月さんは呆れたように見ていた。
海「隼、そのくらいにしとけ。彼女が困ってる」
隼「‼ごめんごめん。ついはしゃいじゃった☆」
海「あのなぁ‥」
隼「そう言えば、君はピアノが弾けるらしいね」
『え?あっ、はい』
とつぜん話が変わりビックリしていると文月さんからため息が聞こえてきた。
海「たく‥自由すぎて困るよ‥」
隼「ふふっ、褒め言葉として受け取っておくよ」
海「褒めてない」
2人のやりとりがおかしくて笑っていたらお2人もつられて笑みをこぼしていると丁度店員さんが注文の品を持ってきた
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