短編集

□逆巻家ご案内
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よぉチチナシ!
今日はこの俺様がチチナシを案内してやる!光栄に思えよ?
…まず、これが玄関。…あ?もっとちゃんと案内しろ?わーってるよ、これからするっての。

んで、ここがリビング。…まぁ、そうだな。基本はここでテレビ見たり…たまにレイジに呼び出しくらうのもココだな。親父からの命令とか、重大ななんかの時もココだぜ。
まぁ、あの奥のでかいソファーは常にシュウが乗っ取ってるからな。俺達はあの真ん中らへんの所に座ってるぜ。
…お、今日は珍しくシュウがいねーじゃねーか。
んで、次。ここをこー行くと…えー、…その、アレだよアレ…。
ダイニング?
そう、それだ!ダイニングだぜチチナシ!
なーに自分が言ったみたいにしてるのー?僕が教えてあげたんでしょ〜?
うっせーな!
で、ビッチちゃんとアヤトくんはこんな所で何してたの?
俺様がチチナシを案内してやってる。
へぇ〜…ね、ビッチちゃん?アヤトくんの説明で足りてる?今のダイニングだけでも結構不安だし。
…という訳で、今からこの僕が案内してあげるね♡
あ?何勝手に…
じゃあ、ビッチちゃんは貰ってくね〜!んふっ♡
おっ、おいっ!!
はい、じゃあ今から僕が案内するよ?よろしくね、ビッチちゃん♪
えーと、アヤトくんはどこまで案内したのかな?
え?リビングと玄関と階段?
ぷはっ!アヤトくんらしいね〜。
じゃあ、僕はダイニングからかな?
見ての通り、ここは僕等がご飯食べる所。
え?椅子が多いねって?
まぁそうだね。
僕等のお父さんがあんな感じだし、たまに凄い人数連れて来るんだよね〜。だからその時用?
めったに使わないけどね。
…いつも使うのはあの真ん中らへんの六脚かな。
あの人からの命令で週に一回は兄弟全員で夜ご飯食べなきゃいけないからさ。
…さぁ?本当、あの人は僕達に何をさせたいのかなぁ。…うん、ご飯はいつもレイジが六人分作ってるよ〜?
…ん、まぁ…言われてみれば大変かもね〜。今度ビッチちゃん手伝ってあげたら?
さぁ、次はどこに行きたい?遊戯室なんかどうかな。
おやぁ?あれ、カナトくんじゃない?
こんにちは、ユイさん、ライト。何してるんですか?
今ね、ビッチちゃんに家の中を案内してあげてるの。
そうですか…僕も行きます。
…えー?カナトくん来るのぉ?
何か僕がいたら不都合な事でもあるんですか?
…べーつにぃ?
俺様も行くぜっ!
えー、アヤトくんもぉ?

…というわけで、今から僕が案内してあげます。まぁ、後ろに何かいますけど。放っておきましょう。
…遊戯室ですか?分かりました。
…結構遠いねって?そうですね。
この家は一応あの人の物ですし。無駄に大きいんです。
だから一人で探検するのは構いませんが、迷子になっても僕は知りません。

…ここが遊戯室です。そのままの通り遊ぶ場所です。…僕はこんな所にいるよりテディとお話する方が好きですが。
…そうですね、ダーツ、ビリヤード、チェス…くらいならあります。…ここで皆で遊ぶのか、ですか?…えぇ、たまに。晩餐会の後とかですけど。
一応父様からの命令ですし。…そうですね、基本はダーツです。チェスなんて滅多にしません。
俺様はここでバスケしたいぜ。
止めて下さい、中の物が全部壊れます。
レイジからコテンパンにされるね〜。
ゔっ…それは嫌だな…。
…もういいですか?では次に行きましょう。
暇な時には何してるの、ですか?
…僕はテディと遊びます。
俺様か?俺はバスケとか…
アヤトくんはよくたこ焼き食べてるよねぇ。え、僕?僕はぁ…ビッチちゃんにあーんなコトやこーんなコトを…♡
…三つ子が一緒にいるとか…まじきめぇ…。
あぁ?んだよスバル。
…スバル…今君何て言いました…?
きめぇっつったんだよ!聞こえなかったのか?きめぇ!なんか文句あるか!それに何でお前まで…
別にいいでしょー?僕等でビッチちゃん案内してあげてただけだしー?スバルくんも一緒にどーう?
行かねー、…と言いたいところだが…そいつが心配だしな…俺も行く。
さっすがスバルくんってば、ビッチちゃんの事…んゔぅご…。
うるせー!という訳で、今から俺が案内してやる。
…べっ、別にお前が心配だからとかそんなんじゃっ…もういい。
とっとと行くぞ。で、どこ行きたいんだよ。…ん?庭?別にいいけど…何もないぜ?…っし。なら行くか。
ん?無神の奴らか?…知らねぇ。急に現れたからな。よく分かんねーんだ。…なんかやけに接触してくるけど…
特にコウって奴がな。…俺のいるとこいるとこ出てきやがって…うぜぇ。
ほら、着いたぜ。…まぁな。基本はレイジの野郎が世話してる。でもこいつら魔界の薔薇らしいから世話しなくても勝手に成長しやがる。
…あぁ。そういうたまに枯れてんのはレイジが水やりすぎたとか、そういう感じじゃねーの?
あ?他の場所?…この屋敷やけに広いからな…。俺の知らない部屋もあると思う。
…あ?地下牢か?…わかんねぇ。あの親父の考える事だから理解できねぇししたいとも思わないけどな。
…ん?お前薔薇好きなのか?綺麗だから好き?…そうか。
おや、皆さんお揃いで。何をしてらっしゃるのですか?
おやおや〜?レイジだ〜。
僕達で彼女を案内してあげてたんです。
おや、そうでしたか。ちなみに貴方、キッチンはもうご覧になりましたか?…なら私が案内して差し上げましょう。こちらにいらっしゃい。
それにしても皆寄ってたかって…いえ、こちらの話です。
…今度食事の用意を手伝いたい?貴方、それなりに料理は出来るのですか?…まぁいいでしょう。
くれぐれも私の足を引っ張らないようにお願いしますよ。
…さて、着きました。…そうですね、どんな料理も作れます。…得意料理?カルボナーラ、でしょうか…。
今度貴方にも食べさせて差し上げましょう。私のカルボナーラは格別ですからね。
…あぁ。食器ですか。全て私のものです。偉い方々が来られた時なのはこちらのお皿でお出しします。…私の部屋にもっとあるのか、ですか?勿論です。今度見に来ますか?…いいでしょう。私のコレクションを見せて差し上げます。…ルキ、ですか?彼も料理が出来ると聞きました。…一度対決してみるのもいいかも知れませんね。
これで一通り終わりましたか。ではリビングへ参りましょう。…シュウ?そういえば見ていませんね。

…まったく。こんの穀潰しが…。
あ?さっきいた時は居なかったのに…なぁ、チチナシ?
いつも寝ていますよね、この人。
いいんじゃなーい?いつもの事だし。
ってか毎日こいつ何時間寝てんだよ…。
こいつが俺らの大根柱ってのが気に食わないぜ。
アヤト馬鹿なんですか?それを言うなら黒糖柱でしょう!
…いや、どっちも違ぇと思う。
まったく…頭が痛いですよ…。
あ?何だお前ら…ぞろぞろ揃って…。
は?案内?俺もしないとダメなわけ…?面倒…。え、ちょ…引っ張るな服が伸びる…。分かった分かった行けばいーんだろ行けば…。で?どこ行きたいわけ?は?地下牢…?ヤダ、遠いし。
…はい、バルコニー。…なに、別にいいだろ…。案内されてないんだろ。
…月が綺麗?まぁそうだな。カナトとか良くここで歌ってるみたいだしな。
俺…?俺は…バイオリンくらいなら弾ける。は?今…?無理。バイオリン無いし。…持ってくる?駄目。あんたが触ったらバイオリンが汚れる。
.…酷い?ふん…別に、あんたがショック受けようがどうでもいい…。

はぁ…うるせー奴らが来た…。

おいチチナシ!結局連れてってもらったのここかよ!
なに…?何か悪い?…は?月の近くに行きたい?馬鹿かあんた…。行って何になる…。
えー?僕はいいと思うけどなぁ。ロマンチックじゃなーい?
俺様も賛成だぜ!ほらよチチナシ。連れてってやる。
待ってください。彼女は僕が持ちます。
カナトくんはテディがいるでしょ?だからビッチちゃんは僕が♪
てめぇらに任せられるかよ。俺が持つ。
テディと僕で彼女を持つんです!
でもカナト、一番チビだから無理だろ。
…アヤト、今なんて…?
あ?だからチビって…、
アヤトくんだーめ!それ以上言っちゃダメ。カナトくん怒られちゃうと面倒だから。
…まったく…。
うるさい…俺は寝る…。え?月の近くまで運んで欲しい?…他の奴に頼めよ…。は?俺がいい?…はぁ今回だけな。
おい!シュウ!てめぇ!
えー?!抜け駆けとかズルくない?
僕はチビじゃありませんっ!
はいはい、そーだな。
まったくあの穀潰し…。まぁいいでしょう。ほら、カナトもスバルも。
行きますよ。
ぐずっ…ずるいです…僕は…僕が…
そんなん言ってると放って行かれるぞー。
まっ、待って下さい!僕も行きます!

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