僕たちのヒーローアカデミア

□天パに悪い奴はいないA
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さぁ皆さん。今日から新たな学校生活が始まるよ。私は今日から雄英高校ヒーロー科の生徒となった。そう、私はあの入試を合格した。

てかしないとイレイザーに今度は何のプロレス技を決められるか分かったもんじゃない。

合格通知はものすごく最新式で、封筒には一枚の小さな手紙と小モニターが入っていた。そのモニターでヴィン、と映ったのは毎日見てる、いやむしろ見飽きたと言っていいほど見てるオールマイトが投影される。ちなみにその時隣にオールマイトもいたのでオールマイトをオールマイトと一緒に見るという極めて奇妙な形で合否を確認した。ずっと隣でうずうずしてたオールマイトは可愛いのだがうずうずしてる感じで合格したのはわかっていた。

もうちょいドキドキさせてくれや。
いやしなくていいわ。
こんな受験してるから合格してるかな!?のドキドキより合格してなかったらどうしよう(プロレスへの恐怖)のドキドキなんだった。

てな感じで普通科に合格した人使とともに今日から雄英高校に通う。下駄箱で別れた私は我がクラスである1年A組に向かう。と、思ったのだがまだ時間がある。なら時間ギリギリまで探検でもしよう。









やはり流石は雄英高校。普通の学校に比べて馬鹿でかい。あれよこれよと興味津々であちこち行っていたら時間ギリギリなことに今気づいた。

やばい。
流石に初日遅刻は怒られそうだ。

バタバタと走って1年A組へと向かった。たどり着くと後ろのドアをバン!!と開けた。その瞬間私に集まる20人程度の視線。

先生来とるやん。まじかーい。
……って。

パチリとまず目にあったのは先生。

い、イレイザー!え!?もしかして担任!?
…えつとぉ……嫌がらせ?え?嫌がらせなの?
あのネズミ校長の陰謀かこれは。え?そうなのか?だったら雄英高校爆破させんぞ?
わざわざ強制受験を受けさせた上に担任イレイザーなんてなんてこったい!!

そしてふと視線がパチリとあったのが……。



『……焦凍?』

「…真梨乃?」

「真梨乃!?」

『んぉ?うっわぁ勝次郎くん!?あ、出久もいる。……え?何このクラス知人パラダイス?』



しかもこれ担任イレイザーなんだろ?何このクラス一騒動どころかクソみたいに騒動起きそうだな。
騒動っつーか、暴動。

するとイレイザーがさっさと席座れ、と言ってきた。仕方ないのでその指示に従う。イレイザーはゴソゴソと体育着を取り出しこれ着てグラウンド出ろ、と言う。

おいおいイレイザー。なんつーとこから出してんだ。つかそれあったかくなってんだろ絶対。気持ち悪いよそれ。

すると体育着を皆もらうために並び、私の番となった。



「お前のこれな」



そして渡してきたのはかの問題の、服の中から出してきたあの体育着。



『私のかい!!何してくれちゃってんの!!?』

「あー、あれだ。豊臣秀吉だな」

『これ草履じゃねーよ体育着だよ!!つかいかがわしいとこから出したヤツをJKに渡すなよ!!』

「ピーピー喚くなうるせぇ」

『訴えんぞお前!!』

「その前にお前な、俺はお前の先生で担任だ。敬語使え草摩」

『いだだだだだだだ!!!!』



これみよがしにアイアンクローを食らった私。
ギリギリと効果音が聞こえそうくらい力を込めてくるイレイザーに殺意が湧く私は異常でしょうか。
いえ、普通だと思います。知り合いだからといってこんな体育着を渡してくるおっさんどう思う?
クソだよね。



完全に腑に落ちない私は悶々しながら更衣室へ行き、着替えてグラウンドに出るしかなかった。










ううーん、グラウンドでかいな。
そう思いつつスタスタ歩いてたら誰かに手を取られた。そちらを振り向けばその犯人は焦凍だった。



『焦凍』

「よぉ。会うのは中学以来だな」

『そうだね。連絡先交換してからはちょくちょく連絡はしてたからなんか久しぶり感ないかも』

「そうか?俺は久々に感じる」

『あらそう』



話しながら焦凍と共にグラウンドの集合場所へと向かう。そこには既にイレイザーが居てさっさとしろというのを醸し出していた。相変わらず時間の使い方が合理的じゃないだとなんだとの思っているのだろう。

つかやっぱりこの体育着生ぬるかったよ。
イレイザー、お前隠れ変態だったんだな!!
……睨まないで。怖いその目。ドライアイなんだからそんな必死に睨まなくていいから。

まぁそれはいいのだがこれからすると彼が言ったのは個性把握テストというものだった。やる内容は中学までにやってきた体力テスト。しかし本来の体力テストは個性の使用は不可。しかしこれは個性把握テストだから個性の使用有りだという。まずそこで見本として勝太くんが代表し、ボール投げをした。気合い入れるための(多分)あの「死ねぇ!!」と言うのにはうーんという感じだったが記録は700mを超える好記録。

どこぞの誰かが面白い!などと口走るからイレイザーなんか変なスイッチ入ったじゃんか。しかもこれの総合記録で最下位の人は除籍処分だとか言い始めたよ。どうすんねん。イレイザーの性格からしてあれは本気だよ。本気と書いてマジだよこれ。どうやら中には嘘だと思ってる奴らもいるらしいが、言っとくがあれは本気だ。なにがPlus ultraだアホ。



『……除籍にならないよう頑張りますか』

「お前なら大丈夫だろ」

『焦凍に言われるとなんか勇気湧いてくるわー』

「そうか?」

『てか見ないうちにますます美人になったね』

「何言ってんだお前」



そんな、はぁ?みたいな顔しないでくれ。美人にそんな顔されたら傷つく。焦凍はほんとに美人さんなんだから。こんな美人な男いたら世の中の女、ほとんどが女やめたくなるよな。

そして各自体力テスト、もとい個性把握テストを始めた。







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測定が終わり、また皆イレイザーの前に集まった。サクッと集計行くぞ、的な感じで集計を出した。私はこの測定では何一つ個性を使わなかったため(使うに使えないというか)に順位は最下位から2番目。出久の一個上だ。うーん、イレイザーからの睨みが最中ずっっっっと来てたけど(真面目にやれ視線)これでもまぁ真面目にやった方だと思います。

その後イレイザーはあと机の上に書類等があるからちゃんと読み込んどけば大丈夫的なことを言い、解散となった。そんな簡単でいいのか雄英。自由が許されてるにせよこれは……うん。

焦凍に行くぞ、と手を取られてしまったのでそのまま更衣室に連行された。……焦凍ってば積極的ぃ。って言ったら手を強く(爪食い込む勢いで)握られた。痛てぇよ。なんだよ私の周りにはSのやつしかいないのかコラ。





教室に戻るとどどどどん、とたくさんの書類等があった。なんじゃこりゃ。これ全部持ち帰れってか。筋トレかこれは。リュックはち切れるわ。

すると突然クラスの子たちに囲まれたのでなんだ?とそちらを向けば笑顔で挨拶された。自己紹介含め。はじめに言ってきた切島鋭児郎くんたち筆頭に自己紹介の嵐が来た。



『あぁどうも草摩 真梨乃でぇーす』

「草摩って相澤先生と知り合いなのか?」

『まぁうんそうだけどそれがどうしたジミーくん』

「ジミーじゃねぇから!瀬呂!俺の名前瀬呂範太!そのあだ名はやめてくれよ絶対!」

『おぉそうかセロハンテープ』

「なんだその地味に外すとこ!意図的なのか!?」

『いちいちうるせぇなジミーくんは。落ち着けよ』



そう言いながら耳の穴をほじくるとみんな苦笑いを浮かべた。ほじくった指をずっと抜きフッ、とそこに息を吹く。



「私思ったことなんでも言っちゃうんだけど真梨乃ちゃん、あなたの目まるで死んだ魚の目だわ」

『いいんだよ別に。いざって時真梨乃さんの目はきらめくから』

「本当かしら。私のことは梅雨ちゃんって呼んで」

『よろしくね梅雨ちゃん』

「よろしく」



梅雨ちゃん、なんか可愛いな。なんかこう、和む。



そんな時、校内アナウンスが流れた。内容はこう。「ヒーロー科1年A組草摩今すぐ職員室に来なさい」だった。え。入学早々呼び出し?

皆もお前なんかしたの?みたいな感じで見てくるがお前らも見てたろ。なんもしてないっすよ私。



「ま、まぁひとまず職員室行ってこいよ!」

『そうだね』

「んじゃまた明日な!草摩!」

「バイバイ!」

『おー』



私は荷物を持ってひとまず呼ばれた職員室へと向かった。

 
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