夢見処
□3話
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屋敷について一息つくとそれぞれ今日の事を話し始めた
「2人とも友達できたの?」
その言葉に幸が顔を輝かせる
「実は某・・・好敵手ができ申した!」
「「・・・好敵手?」」
私と佐助の声が重なる
「うむ!名は伊達政宗殿と申す。」
その名前に佐助が反応する
「伊達政宗だって・・・?」
「佐助、知ってるの?」
「知ってるも何も伊達政宗は裏社会じゃ有名じゃん!二人ともまさか本当に覚えてないの?」
ダテマサムネ・・伊達政宗・・・
「あっ!」
「優ちゃん思い出した?」
「うん。確か私たちと同じ任侠一家だったよね。通り名は・・・独眼竜。」
以前お館様と話していて一度その男のことが話に出てきたのを思い出したのだ。
「ご名答。まぁでもあっちも学校で何か起こそうとは考えてないと思うけど・・・」
「某、迂闊でござった。
・・・叱ってくだされお館様ァァァァ!!!
「「旦那/幸 うるさい!!」」
二人から叱られすっかり沈んでしまった。
その姿を見ていられずすかさず優は声を掛ける
「大丈夫よ、幸!
ほら、朝お館様がおっしゃった事をもう忘れたの?『何事も体験せよ』って言われたでしょ」
「おぉ、そうでござった!
お館様からのお言葉を忘れていたとは某は何ということをっ・・・叱ってくだされお館様ァァァァ!!!」
そういって幸は走り出していった。
大方お館様の部屋に向かったのだろう。
あぁ・・・殴り愛の声が聞こえてくる。
その聞こえてくる声に苦笑しながら佐助が言う
「もぉ、優ちゃん甘いんだからぁ〜」
そうは言っているが佐助も優に負けず劣らず幸村に甘いのだった。