小説

□小さな吸血鬼
2ページ/6ページ





「吸血鬼は一時間以内に違うやつの血を飲むと毒に近い味になる。」


「・・・冗談ですよね?」


「冗談じゃない、なんなら今から
 あそこにいる女の血を吸ってきてやろうか?」


「人に迷惑かけてはいけませんよ?」






「思ったんですけどライラさんは血を吸わなくていいんですか?」


「ちなみに姉さんは人間だ、受け継げられたのは俺だけだ。」


「あらあら、そうなんですか。」




屋上で日向ぼっこしながら話をしている、他愛も無い話だ。




「吸血鬼だったら日向ぼっこできませんよ?」


「吸血鬼が日の光に弱いというのはただの噂だ、実際俺がこうやって
 生きているのだから。」



「そうなんですか。」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ