小説
□小さな吸血鬼
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「吸血鬼は一時間以内に違うやつの血を飲むと毒に近い味になる。」
「・・・冗談ですよね?」
「冗談じゃない、なんなら今から
あそこにいる女の血を吸ってきてやろうか?」
「人に迷惑かけてはいけませんよ?」
「思ったんですけどライラさんは血を吸わなくていいんですか?」
「ちなみに姉さんは人間だ、受け継げられたのは俺だけだ。」
「あらあら、そうなんですか。」
屋上で日向ぼっこしながら話をしている、他愛も無い話だ。
「吸血鬼だったら日向ぼっこできませんよ?」
「吸血鬼が日の光に弱いというのはただの噂だ、実際俺がこうやって
生きているのだから。」
「そうなんですか。」