オリジナル

□1話
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 強い日差しが照りさす夏休みも目前に迫った今日、俺、宮瀬遥はバイトへ向かった。

 高校入学後、部活にも入らなかった俺は友人に言われこのファミレスで働き始めた。
店の人もみんな良い人ですごく充実している。


「遥君、ちょっといいかな?」
学校の制服から店の制服へ着替えフロアに出ると店長から声をかけられた。
「店長、なんですか?あれ、みなさんおそろいで」
開店前の店のフロアには店長以外にも人はいて、店員が全員集合していた。
一体何事?

「急だけど夏休みから新しいバイトの子入るから、遥君いろいろ教えてあげてね。」
なるほど新しい子がくるのか。大変な事が起こったのではないと知り少しほっとする。
「が、頑張ります。」
「緊張しなくても大丈夫よ遥君。」
つまり気味で答えた俺から緊張を読み取ったらしい松原さんが声をかけてくれた。
彼女はここでバイトしている大学生だ。
ちなみに彼女に彼氏の話を持ち出すのはご法度である。
 彼女の話はさらに続く。
「いい人そうだったし、遥君と同じ高校2年生だし、それになより―」

「イケメン!」

女性店員の心が一つになった瞬間だろう。
「あはは…まぁ頑張ります。」
女性人に圧倒されて思わず引きつった笑顔になる。
「はい。じゃあよろしく、みんな開店準備!」
店長の一声でこの話は打ち切りになった。

 普段はおとなしい感じの古川さんまであんなに騒ぐなんていったいどんなイケメンなんだろうか。

 それにしても、新しいバイトか…仲良くなれるといいな。
期待と少しの不安を胸に俺も準備に取り掛かった。
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