りぼゆめ

□暗殺部隊の彼女
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「こっちよ♪」

外に出て車に乗せられ数分、森の中の城のような建物に連れてこられた。

ルッスーリアに連れられて来られた部屋にはこの暗殺部隊ヴァリアーのボスがいるとのことだ。

扉に入ろうとするとドン!と音と共に人間が扉を破って部屋が開いた。

床に転がっている部下は白目を向いて気絶している。

「あら、ボスったら」とルッスーリアは落ち着いた様子なのでいつもの様子なのだろうとターシャは思う。

それよりもその先にいるヴァリアーのボスがいる方向に目を向けた。

「………!」

衝撃。マフィアという家系に生まれたターシャは年齢には合わない程の、落ち着きを持っているがそのターシャに人生で1番の衝撃。

部屋の真ん中の大きな椅子に偉そうにふんぞり返る男こそがヴァリアーのボス、ザンザス。

「……誰だ」

ザンザスは機嫌悪そうにターシャに目を向ける。

目を向けられたターシャはうっとりとザンザスを見つめる。

「かっ………こいい……!!私、ターシャ・アヴェルヌスです!その…えっと……」

ターシャ・アヴェルヌス。夢見がちなお年頃。

ルッスーリアは「んま!」と声を上げ一気に乙女の顔になったターシャを見ると、その部屋に居たもうう1人、レヴィアタンも「なぬ!」と言っている。

「だから何だ……失せろ」

ザンザスはそもそも機嫌が悪かったので、突然現れたり訳の分からない女を鬱陶しがった。

「は、はいぃ……!」

何を言われてもうっとりとしているターシャはそのままくるりと部屋を後にした。

(何よ〜!超ロックでクールな人がボスなんて!最高〜〜!)
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