短編集

□唇
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唇にBe My Baby歌詞パロディ
さえゆき








こんにち……おはようございます!宮澤佐江です!

冬休み真っ只中!
いやー気楽でいいねぇ
そんな定期テストがあーだこーだいってらんねーよ!
宿題がなんだよ!

今日は親友とおもいっきりあそんじゃえーってことで!

ん?親友?親友って誰って?

それがね、もうすぐ会えるはずなんだけど、
道に迷ってしまって……
海沿いって言ってたんだけど……




由紀「あ!佐江ちゃんこっちこっち!!」

佐江「やっと見つけたぁ!」






そうこう言ってるうちに見つけました!
いやぁ!親友とは……ずばり!
柏木由紀ちゃん!!!!
りんちゃんです!

佐江はね、りんちゃんが大好き!
だって可愛いんだもん
本当はもう付き合いたいんだけどね
この関係を壊したくないっていうか……
隣にいるだけでキュンキュンするよね?


うんうん。誰でも同じだから心配しなくていいよ?







由紀「佐江ちゃんってほんと方向音痴だよね笑」

佐江「こんな秋葉海バス停なんて来たことないよ」

由紀「ごめんね。家遠くて」

佐江「いや、学校から遠くないけど、ここ海でしょ?」

由紀「そう!綺麗!」

佐江「まぁ、綺麗なんだけどね」

由紀「まだバス10分くらいこないよ」

佐江「えぇ!そうなの!?」

由紀「だって佐江ちゃんいつも道間違えて遅刻するじゃん」

佐江「だから、今日は早く出てきたの!」

由紀「よく出来ましたね!えらいえらい笑」

佐江「なんだよそれ〜」





りんちゃんに子供扱いされてちょっと拗ねちゃう

10分もあるならと2人でガードレールに腰掛け、話して待ってることになった





由紀「あ、佐江ちゃん。アメちゃん食べる?」

佐江「たべる!」

由紀「はい!イチゴとレモンどっちがいい?」

佐江「じゃあレモン!」

由紀「どうぞ」

佐江「ありがとう!」

由紀「私もイチゴ食べよ」



りんちゃんの口に入れられていくイチゴのアメちゃん、、
りんちゃんの唇可愛いな

……


佐江「りんちゃん、アメよりもっともっといいものあげよっか?」

由紀「なになに?頂戴!」

佐江「チュッ」

由紀「っ…///え?///」




……

由紀「佐江ちゃん!?佐江ちゃん!?聞いてる?」

佐江「えっ?なんだっけ?」

由紀「だから!何の曲が好きって」

佐江「佐江はなんでもいいよ。ていうか、どうせりんちゃんの好きなAKB48でしょ?」

由紀「正解!よくわかったね!じゃあお気に入りのみなみちゃんセンターのこの曲!」





やばい今
完全妄想してしまった
佐江がりんちゃんにチュー?
できるわけないじゃん!

、、、したいけど




由紀「はい!」

佐江「ありがとう」




可愛く渡されたイヤホン
これは、共有ってやつですか!

うぉ!口パクで歌ってるりんちゃん可愛い!

本当は全力で歌いたいんだろうけど周りの人に気を使ってるんだろうな

さすがりんちゃん!


口を閉じて開けるときにたまにリップ音が///

なんだよ佐江!
血にうえているのか!?
唇にうえ…………てるな……

あぁ……りんちゃんにキス……////
たまに夢にまで出るんだもん///






しばらく音楽を聞いて待ってると……



佐江「りんちゃん、バスきたよ」

由紀「あ、ほんとだ」



カーブを曲がってきたバスに気づかないりんちゃん。
完全歌に入り込んでたな。




プシュー
「秋葉海ー。秋葉海ー。到着しました」



佐江「結構空いてるね」

由紀「冬休みなのにね」

佐江「なんかあの男の子戸惑ってるよ?」

由紀「ほんとだバス乗ったことないのかな?」




佐江「どうしたの?」

男の子「どうちたらいいかわからなきゅって……」

佐江「このケンを取るんだよ」

男の子「あ!そっか!ありがとうお兄ちゃん!」

佐江「あはは!」



みんな順番にバスへ乗り込む。
佐江たちは1回列を離れたから1番後ろ。
のれればなんでもいいんだけどね。
誰かが乗り込んだあとに佐江たちも続いて乗り込む。



由紀「佐江ちゃん偉いね」

佐江「でも、ありがとうお兄ちゃん!って言われちゃったよ。これでも女なのになぁ」

由紀「ふふっカッコよかったよ」

佐江「ん//ありがとう」

由紀「佐江ちゃんって本当にやさし、ぁぁあ!」



佐江「りんちゃんがカッコイイなんていうのが悪いんだ」

由紀「えっ?///」



佐江は急に振り向いて
そっとりんちゃんの腕を引っ張ったら、軽いりんちゃんは佐江の腕の中。



佐江「チュッ///」

由紀「んっ///」




キスしちゃった///
友達だからとか言ってる場合じゃなかったよ!
可愛すぎる。




プシュー


ドアが閉まり、バスは発車した。









あのね……
わかってはいたけど……

予想以上に気まずい……

りんちゃんはキスされた後、下を向いちゃって……

バスが揺れると危ないから
とりあえず後ろの席まで引っ張って座らせたんだけど……

ずっと外を眺めてる……

佐江も外を見ようと窓を見るけど、窓際に座ってるりんちゃんが絶対視界に入っちゃう


ふとりんちゃんの唇が目に入る

あああぁぁぁあ///

りんちゃんの唇、あまーいイチゴの味がした

イチゴのアメ食べてたから?

いや、りんちゃんの唇が甘いんだ///


頭に血がのぼっては目をそらし、
収まって目線を戻せば血を上らせ……

その繰り返しをする






佐江「おっと……」


海沿いを走るバスがカーブして揺れた
その勢いでりんちゃんのほうに倒れちゃった



佐江「ご、ごめんね!」




気まずい空気から、すぐに元に戻ろうとする



由紀「……チュッ//」


急にりんちゃんの顔が目の前に現れて
何が起こったか分からなかった



由紀「ふふっ///おかえしだよっ///」



佐江「っ////」





なにした!?
今なにした!?

りんちゃん!////

りんちゃんに唇を奪われた……///






…………………………これは……
佐江がためらっていたが……

りんちゃんにもその気があったということか!?///



どうしよう?///

またりんちゃんは外を見てるし……


あ…………りんちゃん顔真っ赤じゃん///
超絶可愛いんですけど///





佐江「……///」




なんて声をかければいいんだろう?
佐江はずっと口をパクパクしてる…




佐江「りんちゃん?///」

由紀「っ///」


りんちゃんに声をかけてみるとビクッとしてポケットからイヤホンを取り出し、両耳にいれた


由紀「……///」



そして、急に佐江の右肩に頭を乗せて、目を瞑った

どうやら照れて眠った振りをしてるらしい


可愛すぎる///


あ、さっきのみなみちゃん?のセンターの曲がイヤホンから漏れて聞こえてくる


さっきは曲なんて聞いてなかった



りんちゃんのお気に入りの曲……


そういえば、この曲、りんちゃんと初めて遊んだ、一緒に行ったカフェで流れてたな……



みんなにとってはなんでもない曲かもしれないけど……


佐江とりんちゃんにとって究極の LOVE SONG かもね






END

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