小説

□キス祭り
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轟×相澤



放課後の教室


轟は忘れ物を思いだしたのでA組の教室に行く



幸いまだ教室は開いていたため、忍び足で教室にはいる


すると教卓にいた相澤が轟に話しかけた



「……轟……どうした…」


「いや、只忘れ物をしたんで取りに来ただけです」



「ああ、そうか…」


「はい…。」



なんだかそっけない会話をしてから、お互いにまた口を閉じた



「…………なぁ、先生?」



「なんだ」


「いいですか?」



「………なにがだ…」



「いやだなー。わかってるくせに…」



「………………」



「…キスして…いいですか?」



「……お前、優等生だろ…そんなことしていいのかよ…。」



「いいんですよ。それに、相澤先生は否定してないし」



「……………」



「相澤先生…」





轟が相澤に詰め寄ると、相澤の足元からパキパキッと音を立てながら氷が広がった



「……何で個性を使うんだ…」



「………相澤先生を………逃がさないためですよ…」


「………逃げはしない…」



「ふっ……嘘ばっかりだな。」



「…裏表が激しいな…」



「そんなんでもないですよ」




「いきなり敬語じゃなくなったりもする」



「そっちの方がいいだろ?」



そういって轟は相澤に強引なキスをした



「ほら、先生…動いちゃダメですよ」



「……っ……んっ………」


「………先生のそういう顔……………すげー好き」


轟は相澤の後頭部を抑え込み、荒々しいキスをする



次第に相澤の息遣いが荒くなり、酸素を欲するように口を開ける



容易く開いた口のなかに舌を侵入させ
相澤の舌を犯す


ねちねちと荒らしてやれば、相澤の瞳は酷く揺れた



飲み込みきれなかった唾液が相澤の口元から溢れ出てくる




二人は荒々しいキスを長い間していた



やっと轟が相澤を離したときには、相澤の頬は薄紅色に染まっていた



「気持ちよかったですか?」



轟は少しにやりとしながら相澤に尋ねた


「もう…いいから…早く帰れ…」



息を途切れ途切れにさせながら相澤はそっぽを向く


「今日はこのくらいにしておきますが…次はヤりますから…ね」


相澤の背中を見つめながら轟は口角をあげてそういった


「…………遠慮しておく…」



「そんな赤い顔で言われても説得力がないな」


「……っ……」


耐えきれなくなったのか、唾液を拭いながら相澤は


「早く帰れよ…」



といって教材を持ち、いつのまにか氷がなくなっていた足を動かして

轟の方を見ずに教室から出ていった


「へいへい…」



轟は一人教室に取り残されたが



その顔はいつものポーカーフェイスではなかった。

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