夜に輝く月
□夜に輝く月 1
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−百合視点−
遊「お侍さん方どうだい寄ってかないかい」
遊「サービスするよ」
侍「触るな下衆が」
遊「!」
侍「貴様らのような安い女を買いにきたのではない。この遊里に〈日輪〉という江戸一番の花魁がいると聞いた。倒幕の志士としては是非に傾国の美姫に酒をついでもらいたいものではないか」
遊「フン、日輪様がアンタらみたいな田舎侍相手にするかい。それに、日輪様はもうここにはいないよ!帰りな下衆が!!」
ガッ
遊「きゃっ!!」
侍「貴様女郎の分際で武士を愚弄するか!!手討ちにしてくれる!!そこになおれっ!!」
遊「あ…あんたらこの街でこんなマネしてタダで済むと思ってるのかい。ここは吉原。地上とは全くの別世界」
『女の国だよ』
侍「……!!ほう、いる所にはいるではないか上玉が。いくらだ。」
『…わっちを買いんすか』
侍「いくらだ申してみよ」
『お代ならもうもらいんした』
ドッ
侍の右の手首から下が切り落とされた。
侍「ぎいやぁぁぁぁ!!」
ジャキ
侍2「きっ…貴様〈百華〉!!」
侍3「吉原自警団〈百華〉の者か!!」
ドッ
男たちの腕に苦無が刺さる。
侍「ぐぁぁぁっ!!」