キッキング☆ガール

□4:各学校へ行こう!!
2ページ/6ページ

「七海」

「は、はい」

「呼び捨ては嫌か?」

「あ、いえ。古谷さんって、何ていうか、そういうイメージなくて・・・」

「俺の事は涼でいい」

「はい・・・涼さん」

な  ん  な  ん  だ  !!
乙ゲーか!?ギャルゲーか!?エ○ゲか!?





瞬さん達が何処かへ行ってしまってから、生徒会室に涼さんと二人きり。
いやまあ、今回の件を詳しく教えてもらうためなんだけども!!
決して疚しい展開なんてないのだけども!!
・・・期待してたヤツ全員禿げろ。

兎に角、涼さんの言う事を要約するとこうなる。


二週間前、『ache』と名乗る奴らが明桜宛に先程の写真を送り付けてきたらしい。
まだ正式に公表はされておらず、学校側はPTA(しかし裏社会の)にバレる事を恐れ、内密にしている。
そしてこの件に関しては生徒会に一任し、秘密裏に処理せよ・・・との事。

何ともお気楽なジジイ共である。
人の口に戸を立てることなど出来はしない。
何らかの欠陥で、生徒に情報が洩れるのは時間の問題だろう。


「それで、瞬さん達は何処へ?」

「他校へ行って人員を集めている。情報収集や喧嘩をするにしても、人数は多いほうが良いからな。尤も、応じてくれる所は少ないだろうが」

「じゃあ、結局は・・・」

「いや、大丈夫だ。お前は明桜が・・・俺達がどれだけの実力を持っているのか知っているか?」

実力?喧嘩の強さにも、学校ごとでランク分けされているのだろうか。
明桜の実力・・・。瞬さんを見る限り、底辺でないのは明らかだ。
かと言って、全国のランクがどれだけ凄いのかも分からない。

「いえ。ですが、瞬さんの実力からしてみれば、結構上の方なのでは・・・?」

「流石、裏社会を見てきただけの事はあるな。明桜の生徒会は、全国でも五本の指に入る程の実力者揃いだ」

「ってことは、トップ5・・・!?」

思ったよりも凄い答えに、少し身震いしてしまった。
私は今とんでもない所にいるのではないか!?
大変な事に巻き込まれていやしないか!?

「あとの四校・・・青学、氷帝、立海、四天宝寺はウチと並ぶ程の強さを誇る。四天宝寺や立海以外は都内だから、この事件についても被害を受けている筈だ」

「ということは、その四校を誘いに行っていると?」

「そうだ。四天宝寺は大阪の学校だ。アイツらとは良好な関係だからな。今回の話には乗ってくれるだろう」

「他の学校は・・・?」

「五分五分だな。青学は多分大丈夫だとして、立海と氷帝は怪しい」

あの莫迦・・・じゃなかった。瞬さんが何か仕出かしたのだろうか。
涼さんがここまで思い詰めているんだ。
きっと何かあったに違いない。

「そこで、だ。入りたてであるお前に、その両校へ行って説得してきて欲しいんだ」

「えっ、私がですか!?」

「頼めないだろうか。あの莫迦・・・じゃない。瞬では常識がなさすぎて話にならないんだ」

莫迦を瞬さんに言い直したことは黙っててあげよう。
私も言いかけたし。

「お前の初仕事だ」

「・・・分かりました。お引き受けします」

「すまない、助かる」

「大変ですね、涼さんも」

「・・・だろう?」




こうして、私は氷帝と立海に、双子君達は青学に、瞬さんと二年生組は大阪へ向かった。
涼さんは情報収集や新幹線のチケットを取ったりすると言っていたが、そんな簡単にチケットが取れるのだろうか。
・・・あ、そうだった。ここにいる人達は全員裏社会の人間と通じてるんだった(察し)
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ