無謀と知っても、(ともみな)


 いつからだっけ、君が隣に居なくなったのは。

 最初の頃はいつだって一緒に居て、二人だけで遊びに行って。私の隣に居るのが当たり前だったのに。
 気付いたときにはその場所は違う彼女のものになってた。
 ファンの間でも、メンバーの間でもそれが当たり前。私達の関係は『元親友』なんて。正直、何も知らない人に言われた時にはイラッとした。

 今だって遊びに行くし。
 今だって全然仲良いし。
 今だって『親友』だし。

 でも、お互いの『隣』に居るのは別の人で。
 寂しいけど今ではそれが当たり前になってるのも事実で。
 ……たかみなの瞳に映っているのが自分じゃないってことにも気付かされて。
 きっともう、私を一番に見てくれることはないんだろうなぁって、笑い合ってる二人を見てそう思った。

 それでも私は器用じゃないから。直ぐに忘れるなんて無理で、敵いっこないんだって思ってても諦められるはずもなくて。
 例え叶わない想いだと、『親友』以上にはなれないんだとしても。


 ねえ、たかみな?

 無謀と知っても、
 君が好きだったよ。


              title:確かに恋だった







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