弱虫ヒーロー

□爆豪勝己
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「お前だれだよ」


そう凄まれて私は固まる。
出久の嘘つき!何もしないって言ったじゃん。


「おいデクこら説明しろ」


目つきの悪い爆発頭が言う。
デクって誰のことだ?


「かっちゃん、この子は名無し。この前言った友達だよ」


出久が答える。デクって出久だったのか。確かにデクとも読めるが。


「お前名無しか...女だが最近は女のヒーローも居るしな、よし!お前をこのバクゴー事務所に入れてやる!」


そういってかっちゃんとやらは笑う。
バクゴー事務所か、可愛いなおい。
そんなことを思って居ると周りにいた羽の生えた坊主と指が伸びる男子が言った。


「かっちゃん、でもヒーローになるには個性が必要だぜ。こいつの個性なんなんだ?」


それを聞いてかっちゃんはそうか!と言う。
そしてこう言った。


「お前の個性見せてみろよ!まぁ俺にはいっしょーかなわないけどなー!」


別にヒーローになりたいわけじゃないが、取り敢えず答えた方が良さそうだ。
上手く制御出来るか分からないがやって見る。


ドッ!!!


空へ舞い上がる。
大体10mくらいだろうか。上手く制御出来たようだ。
重力に従って私の体は下へ向かい着地をする。
疲れた。


「...すっげぇええええええッ!!
なんだ今の!どうやったんだ!」


もちろん今のは私の個性だ、『反発』と言う反射の力を使って上に飛んだのだ。
そう説明するとかっちゃんは両手を爆発させる。なんだこいつボンバーマンかよ!


「よし!試験終了合格だ!名無し、お前のヒーローネームは『バウンドガール』に決まりだ!」


なんだそのダイエット失敗した女みたいな名前は。センス0か、私は痩せてるぞ多分。


「おうお前ら!今から敵をぶっ殺しにいくぞ!」


かっちゃんが物騒なことを言う。
ぶっ殺すってお前ヒーローかよ!みんなはいつものことなのか気にせずオォー!と拳をあげる。


どうでもいいが帰っていいかな?


「あ、名無し!もこみちのストラップ持ってきたよ!」


出久からストラップを受け取りお礼をいってポケットに入れる。
今度は私が出久に引きずられる形で移動することになった。
ちょっと出久!首がしまってる!
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