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□PHASE.2『彼我』
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「――キュレン隊より緊急暗号文!!………これは…至急援護を求むと!」

ミシェルの言葉にセライナは見付かったか、と表情を険しくさせて隣に立つエクレールを見る。
エクレールも同様に、セライナを見ると直ぐさま口を開いた。

「艦長……僕らも出ます」

「ええ…嫌なファーストコンタクトだけど、四の五の言っていられないわね」

それが正しい判断だと確認し、セライナはため息一つで気持ちを切り替えて顔を上げる。

「機関最大!!コンディションレッド発令、ブリッジ遮蔽と同時に火器管制システム起動!!パイロットは各自のMSにて発進用意」

「コンディションレッド発令!!パイロットはMSにて出撃準備を!」

セライナとミシェルの言葉を引き金にエクレールも格納庫に向かおうと扉へ向かった。

「エクレール…MS隊の指揮は先程言った通り、貴方に一任させるわ」

「……了解!」

背中越しにかけられた言葉に了承しながらエクレールはブリッジから退室し、扉が閉まるのを見たセライナは士官帽を軽く摘んだ。

「……バイヨネット…少し嫌な予感がするわね…」

セライナはブリッジ要員に聞こえぬよう、一抹の不安を呟いてモニターを睨んだ。





【PHASE.2】
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