HUNTER×HUNTER K
□ささやかなネガイ
1ページ/2ページ
「あとは〜これとこれと〜…あっ、それもぉ〜!!」
「ボス……」
「なぁに?」
部屋にはクラピカ、ネオン、そして……笹とたくさんの長方形にきられた紙たち。
「なんですか、それ」
クラピカが呆れ気味に問う。
「決まってるじゃん!七夕の、短冊よ!た・ん・ざ・ く!」
「………。」
(何故、こんなにも一人で何枚も書いているのだろう………)
「クラピカもなんかかいてー!」
「いえ、私はけっこう……」
「はい、ペンと紙!」
断ろうとした言葉は途中で遮られ、ペンと紙を押し付けられてしまった。
ここでもう一度断ると恐らくネオンは機嫌をそこねるだろう、と大人しくペンのキャップをはずす。
「ねぇ、なんて書いたの〜?」
問うネオンの腕にはいつの間にか大きいヌイグルミ。
強く抱かれているせいか顔がギューッとなってしまっている。
「『いつかまた会えますように』」
「?だれに?」
クスクスと僅かに微笑を浮かべながらこたえる。
「大切な、友人にです」
ゴン、キルア、レオリオ、……そしてパイロたち仲間に。
end