HUNTER×HUNTER K

□君に困惑
1ページ/2ページ



ピリリッ

ケータイ電話の音に液晶画面を見ると〔キルア〕の文字。

珍しい、と思いながらケータイを手にとる。

ピリリッ
ピリーピッ

「もしもし、私だ。」

『あ、クラピカ?今、大丈夫?』

「あぁ、少しなら」

『サンキュ!1言言うだけだから!』

「?どうした?」

『………。』

「………?キルア?」

突然の沈黙。

そっと声をかけてみる。

『クラピカ、俺、クラピカのこと好き。』

「…………。」

『?お〜い。クラピカ〜?』

フリーズ。

ちょっとまて、今なんて?

顎に手を添え首をひねるとカレンダーが見える。

今日の日付は……

「キルア……私をからかったのか?」

呆れて笑いながら問いかける。

『バレちった?』

今日は4月1日。

エイプリルフールだ。

「ったく。お前ってやつは……」

『元気になった?はぁ、あんまムリすんなよ〜。じゃあな!…………ホントは』



嘘じゃねぇけどな。




ブチッ



最後の1言について問いただす時間を与えられずに電話を切られた。

あれから何度電話をかけてみても応えるつもりはないらしく、ケータイはなにも反応をしない。

(……最後のって)




嘘じゃないって………それは……













        fin
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ