yu-yu-hakusho K
□ある日の、非日常
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「なぁぁぁっっっなんじゃこりゃァァァァァ!!!!!!!」
目が覚めたら……何故か俺は蔵馬になっていた。
昨夜……いや今日の深夜、幽助は己の恋人と久々に互いの時間を共有することができたため、………まぁ甘い夜を過ごし、寄り添いながら眠りについたのだ。
ーーー午前6時。
カーテンの隙間から漏れる灯りに形のいい眉が動く。
(眩し……もーちっと寝てーのに。ん、擽ってぇな…)
背中がこそばゆい感覚に目を開けると違和感。
目の前には己が目を閉じて眠っている。
(あれ、俺寝ぼけてんのかな…)
おっかしぃな〜と目を擦って、再度確認するが光景変わらず目の前に己の身体。
(………………。)
次の瞬間ーー。
幽助が一人暮らししているアパートに叫び声が響いた。
そうして、現在に至るーーー。
「何だコレ!なぁ、オイッ。蔵馬だよな!?起きろ!起きてくれぇぇぇ!」
幽助は隣で寝ている幽助の姿をしている人物を叩き起こした。
朝っぱらから体を揺さぶられ叩かれ騒がれ……叫ばれながら起こされた“幽助”は眉根を寄せながら呻く。
「ゆ、すけ……るさ………ぇ。」
小さな声で抵抗するが、自分の発している声に違和感をもったのか言葉を止め目を開ける。
「……………ふぇ……?」
「く、蔵馬だよな……?」
互いの目の前に見える人物は己そのもの。
二人とも顔を見合わせながら唖然としている。
「蔵馬、ですけど………」
幽助……否、蔵馬がポカンとしながらも問に頷く。
「一体何が。」
蔵馬の声で幽助が呟いた。