過去拍手のお話
□残念王子と俺
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水を飲もうとして、ペットボトルに手を伸ばしたが、自分の手を見て諦めた。
だってポテチを食べた手では、油でキャップはきっと開きそうにないから。
「あー開かない。全然ダメ開かない。ミノヤ」
「はい?」
「これ」
「あ、はい。キャップですね」
何の疑いもなく、頼まれた仕事をサクッとやってくれるミノヤ、お前それ0点だから。
キャップを開けた後、ハイどうぞって笑顔で渡して、それで終わりなんて。
「ありがと。閉めといて」
「はい」
本当0点。全然ダメ。
言われたことしかしないなんて、だから残念王子なんだよ。
ミノヤのパボ。