東方の神を起こせ

□プロ意識
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彼は頑張り屋さんで、どんなに体がキツくても手を抜かなくて、
万全な状態で挑まなくてはと思っていて、プロ意識が高くて、そんなところが大好きで、愛おしい。
もちろん僕だってそうだけど、彼の徹底ぶりには舌を巻く。
そう、例えば久しぶりに日本でのツアーのために一緒のホテルに泊まるときなんか、普段は堂々とくっついたりできないのだから、
色々我慢できなくなるものだと思うけど、彼は翌日仕事がある時は絶対に触らせてくれない。

「ただいまー!」

ユノは部屋に入るなりソファに倒れこむ。
それを横目に見ながら、クローゼットを開けて上着をハンガーにかけた。

「コーヒーか紅茶でも飲みますか」
「んー、水でいい」

冷蔵庫からペットボトルを取り出して、ソファまで運ぶと、のそのそと体を起こしたので、ついでに上着を剥いだ。
「皺になるでしょう」と注意をして、クローゼットにしまった。
その間に水を煽ったユノは、一息ついてからまたソファに横になったので、ため息をつく。

「明日は午後からだし、ゆっくりしたいのも分かりますが、面倒になる前にお風呂入ってください」
「チャミナ先に…んー…うん、分かったよー」

先に入ればと言おうとしたんだろうけれど、僕がヒョンより先に風呂に入ることはないので納得したようだ。
僕は、しぶしぶといった感じで風呂場へ向かっていく彼の背中を見送った。
くつろごうとしていたヒョンにさっさとお風呂に入るよう促した僕の心境を少しは考えて欲しいものだ。
ペットボトルの蓋を閉めながら静かに息を吐いた。
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