とある惑星の使者
□掃除機の音
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最近気付いた事がある。
俺が掃除機をかけていると、どこからともなくイーシンがやってくる。
今日も部屋で掃除機をかけていたら、ドアの隙間から覗いていた。
「シューミンヒョン」
「どしたー?」
手を止めず、ベッドの下に掃除機を入れる。
ゴミを吸引する音が大きいため、声のボリュームを上げて返事をした。
イーシンはそれには答えず、大股でベッキョンのベッドに飛び乗った。
「シューミンヒョン、あのさぁ」
「おおー」
さっさと掃除を終わらせるためにも、忙しなく腕を動かす。
椅子を動かしたりしながら、いつもと同じまったりしたトーンで話しを続けるイーシンの声に耳を傾けた。
「こないだ、僕ねぇ」
「うんー?」
「・・・・・・シューミンヒョン」
「なんだー?」
あともう少しでゆっくり話を聞いてやれるけれど、それにしても、なかなか本題を切りださないなと思っていたところだった。
突然、イーシンが「聞こえ、なーーーーい!!!」と大声を出した。
驚いたミンソクは、一瞬放心した後、カチッと掃除機の電源を切った。
「どうして僕が話してるのに、掃除機するの?」
「ああ、悪かったよ」
では何故、わざわざ掃除機をかけているときに部屋に来るんだとは言わず、素直に謝った。