とある惑星の使者
□この歌をあなたに
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MV撮影の前に、マネージャーから連絡があった。
とあるピアスを持ってこいという指示だった。
「マネヒョン、本当に?」
「本当に」
「でも、これ、多分、ペンの子たち反応する」
「それを狙ってるわけ」
「ふうん」
過去にルハンとおそろいじゃないかとネットで騒がれたピアス。
最近ずっとつけていなかった。
「どこにしまったっけな」
クローゼットを探しまわる。
てっきり、記憶と同じようにどこか見えないところにしまいこんでいると思ったが、普段つけているピアスと同じアクセサリーボックスに入れてあった。
「あったあった」
取り出して眺める。
ゆらゆら揺れるクロスが印象的だ。
「懐かしいな」
ネットで騒がれた時、スマホで記事を読みながら、ルハンと笑いあったのを思い出す。
同時に、そのほかの思い出もよみがえりそうになって、慌てて頭をふった。