超にゅースター
□ホースシューリングの行方A
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グァンスに、ユナクさんから僕が最近あのリングを付けていない理由について聞かれたと言われた。
正直自覚がなかったし、そんなつもりもなかったので、意味がわからなかった。
話を聞いていた時にちょうどユナクさんが通りがかったので、
最近指輪を付けていない理由は特にないと言っておいた。
わざわざグァンス経由で聞くくらいだから、
興味があるんだろうと思っていたのに、その時のユナクさんの反応は驚くほど薄かった。
それを見たグァンスは、
ユナクさんが僕におびえてるとか言い出すので変に気になってしまった。
新しい服のデザインでも考えようと事務所に来ていたのに、
考え事をしていると手につかないのでやめた。
ユナクさんを探しに行こうと腰を上げた時、ソンモが廊下を歩いてるのが目に入った。
「ソンモ、お疲れ」
「うん」
「なぁ、ソンモってピアスつけるタイミングって何かある?」
「どういう意味?」
「…いや、何でもない」
忘れて、と言い残し、立ち去ろうとするも、呼び止められた。
「指輪の事、気にしてるの?」
「え」
驚いた。まるで心を見透かされたような気がしたからだ。
「なんで分かった?」
「ユナクさんが言ってたから」
「なんだ。そういう事」
驚いて損した。本人から聞いて知ってたのか。
直接僕に言わず他のメンバーに言う意味が分からなくて、
少し苛立ちを感じたが、いよいよ直談判の必要があるなとほくそ笑む。
「何か悪いこと考えてるって顔してる」
「そんなことない。ユナクさんどこ?」
居場所を聞き、さっそく向かう。足取りは何故か軽かった。