超にゅースター

□マンネ扱いしないで
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部屋に入ると俺のベッドに腰掛ける少年が…
枕を抱えたソンモが悲しそうな顔をしてこちらを見ていた。

「ユナクヒョン、おかえりなさい」

そう言うと縦に持った枕に顔を埋めてしまった。
状況が読み込めず、とりあえず可愛いマンネに声をかける。

「どうした?」

原因は分からないが落ち込むことがあったらしい。
隣に座ると、ヒョン…とくぐもった声が聞こえてきた。

「なんだ?話あるなら、ちゃんと聞いてやるから」

そう言うと、ソンモが枕からちらりと顔をあげて、俺をじっと見つめる。
「ん?」と言って見つめ返すと、ソンモは眉毛をはの字にして、また顔を隠してしまった。

「なんだ、なんだ?可愛いマンネちゃんはご機嫌斜めなのか?」

茶化すと、ガバッと顔をあげて講義の声をあげた。

「マンネはゴニルだよ!俺はゴニルより、ジヒョクよりヒョンなんだから!」

そう言ってむくれてしまった。いよいよ意味が分からないので
「そっか…だな」と言っておいた。
ソンモにしては珍しく面倒な落ち込み方をしているなぁと思っていると、

「ユナクヒョンに話したかったこと、というか聞きたかったのは…
ヒョンて、俺のこともマンネって言いますけど、何でですか?」
「んーーー???ちょっとよく分からないんだけど、何かあったのか?」
「俺はゴニルやジヒョクよりヒョンなのに、マンネだと思われてるのが、何か違うと思うんだ」

温厚な可愛いマンネはそんな事を考えていたのか…と暖かい気持ちになったので相手をしてあげることにした。

「そうだなぁ、ジヒョクの事は心配だとか、ゴニルの奴は生意気だとか思うけど、
俺からしたらやっぱりお前ら同い年だからマンネなんだよ。そゆこと。わかった?」
「僕は?」
「ソンモは、よく出来たマンネ。一緒に居て一番落ち着くマンネだよ」
「ふぅん」

満足したのか、ソンモは枕に顎を乗せてちょっぴり微笑んだ。

「僕も、ヒョンといるのが一番落ち着く。
やっぱりヒョンのところに来て正解だったよ。ありがとうございます」

そう言って部屋から出て行った。閉まる扉を見つめながら、
「何のために枕持って来たのかなぁ」
とぼんやり呟くユナクだった。

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