夢詩。
Twitterにて掲載中の夢詩(超短編)です。
「夢詩まとめ。」として文字倉庫、夢小説Uにも載せていますのでそちらもよろしくお願いします。
※コメントの投稿を出来るようにしました。お気軽に感想などお寄せください^^*
◆妖狐蔵馬夢詩。
ミカンのおかげでこたつから出られなくなった。
「寒いな」
手を擦り合わせながら蔵馬もこたつへ入ってくる…のはいいんだけど…。
「なんで隣なの?」
何故無理矢理私の隣へ入るのか、あと3辺もあるのに。
「ここが好きなんだ」
どういう意味で?
聞く間もなく蔵馬は私の肩にもたれて目を閉じてしまった。
・・・
ミカンの白い皮をそれはそれは丁寧に剥いていく蔵馬。
「蔵馬って几帳面だよね」
「オレは繊細だからな」
キレイに剥かれたミカンを三房まとめて口に含んで美味しそうに食べる彼。
次のミカンも丁寧に剥いて…
「あーん」
「え!?」
「口開けろ」
開けた口に蔵馬はミカンを放り込んで満足そうに笑った。
・・・
「蔵馬、リモコン取…もう寝てる…」
突っ伏して寝ている蔵馬の前には大量のミカンの皮。
お腹いっぱいになったみたい。
それにしても無防備に寝ちゃって…。
「おーい、写真撮っちゃうぞー?」
耳元で言ってもピクピクと反応するだけで起きる気配なし。
私の前だと気を張らない彼。
さあ、撮影会を始めよう。
※夢小説U「こたつ戦記。」の元になった夢詩3つ。
◆妖狐夢詩。
銀髪を三つ編みにしてあげた。
一本の長い三つ編みは肩から流れる様に下りていて刺繍糸みたいにキレイ。
「ラプンツェルみたいだね」誉めたのに「オレは男だぞ」と苦笑されてしまった。
もっと褒めている事が伝わりやすい表現…。
「可愛いね」
微笑んだ先の蔵馬の顔は何故か真っ赤だった。
※三つ編みしたい願望!!
秀一くんの髪を三つ編みに、というネタは以前夢小説でやったのですが…蔵馬は初めてかも?
刺繍糸みたいに…って、伝わりますかね?
◆妖狐夢詩。
夜空に消える白い息。
それをただ繰り返す。
「何をしている?」
「怪獣ごっこ」
「はあ?」
本物の妖怪を前にごっこ遊びとは…暇か?
「楽しいのか?」
「蔵馬もやってみなよ」
言われて…白い息を目の前の顔に向かって吹きかけてやった。
…何故だか楽しそうに笑われた。
妙なヤツだ…
もう少し側に居てみるか。
※すごく親しくなる前設定。
ヒロインさん=妙なヤツ。
「もう少し側に居てみるか」…何かと気になる存在になりつつあるヒロインさん…。
ふうーって白い息を吹き掛けられたい(笑)
◆妖狐夢詩。
「おい」「え?」呼び止められ振り返った私を壁に追い詰め蔵馬は聞いた。
「この姿勢をなんと言うんだ?」「…か、壁ドン?」蔵馬の手には私が部屋に置いている少女漫画。
「お前、こういうのが好きなのか、分かった」踵を返した蔵馬は何事も無かった様に漫画の続きを読み始めた。
ときめく間も無かった…
※妖狐蔵馬夢詩。(分裂・共同生活Ver.)
妖狐さんが少女漫画を読むという何ともシュールな光景。
妖狐さんの勢いにときめく間も与えられなかったヒロインさん…(笑)
妖狐さんは人間界で色々学ぼうとしている途中…という設定です。
何を学ぶのかの方向性のズレはご愛嬌(笑)
◆妖狐夢詩。
「蔵馬の尻尾みたい」
風に流れるススキを一本手折って満月の空に翳す。
「目は月みたいだし、蔵馬って美しいものに例えられていいな」
「じゃあ、お前はあれだな」
蔵馬の指差す先には曼珠沙華。
「あんなに綺麗じゃないよ」
苦笑するも
「いや、綺麗だ」
真面目な顔で断言され私は赤い頬を隠すのに精一杯。
※ススキ、満月、曼珠沙華…秋を色々詰め込んだ感(笑)
◆妖狐夢詩。
「痛むか?」
私の腰を摩ってくれる蔵馬に無理矢理笑顔を作る。
「コラ」
笑ったのに蔵馬は険しい顔をして私に顔を寄せた。
「痛いならちゃんと言え、心配くらいさせろ。オレはお前じゃないんだからお前がちゃんと言わないと分からないだろう」
強いけど優しい言葉に今度は無理矢理じゃなく笑えた。
◆妖狐夢詩。
寒いからって抱きしめないで。
「お前を抱きしめていると落ち着くな」
優しい言葉を囁かないで。
後ろから抱きしめてくる蔵馬の銀髪がさらりと落ちてくる。
蔵馬の手が服の中へ入ってきて私は何故かその冷たさに安心してしまう。
私の熱は蔵馬の温度を感じるためにあるのだと、そう勘違いしてしまうの。
◆妖狐夢詩。
扇風機の前で寝そべる蔵馬に手を取られた。
「お前の手は冷たいな」
手にすりすりと頬ずりする蔵馬の顔はとても幸せそう。
「気持ちいい」なんて言われたら引っ込められない。
手を取られて暫く経った。
もう冷たくはない私の手を蔵馬は離してくれる気はないらしく、結局そのまま眠ってしまった。
◆妖狐夢詩。
まずい。殺される。
目の前に居るのは極悪非道の盗賊として名高いあの妖狐蔵馬。
金色の瞳はまるで氷のよう。
顎を掴まれ強制的に視線を合わせられた。
すっと氷の目が細くなる。
本当に殺され―――
「お前、オレの女になれ」
・・・は?
(続)
◆妖狐夢詩。
解せぬ。
理解不能。
私は何故こんな所に・・・。
昨夜、妖狐蔵馬に見初められた(?)私は隠れ家に案内された。
「今日からここに住め」なんて言われても・・・。
そして今、私は三人分の食事の準備をしている。
隠れ家には蔵馬の他にもう一人黒鵺という男もいて・・・
いや、それより何故私がこんな目に!?
(続)
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