夢詩。

Twitterにて掲載中の夢詩(超短編)です。
「夢詩まとめ。」として文字倉庫、夢小説Uにも載せていますのでそちらもよろしくお願いします。

※コメントの投稿を出来るようにしました。お気軽に感想などお寄せください^^*

◆妖狐夢詩。 

勢いで食べている黒鵺と、静かに淡々と食べている蔵馬。
そして、相変わらずこの状況を理解できていない私。
「あの・・・私はどうしたら・・・」
「お前はもうオレの女だ」
「は?」
「オレはお前が気に入った」
「はい・・・」
「どうせ行く所も無いんだろう?」
「はい・・・」
「そういう事だ」
どういうこと!?


(続)

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:40  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

確かに私に行く所も無ければ帰る家もないけれど・・・。
食事のあと「おい、こっちへ来い」手招きされて近付くと手をぐいと引かれて膝の上に乗せられた。
「な・・・っ」
なにをするの!と言いかけた時「オレが側に居てやるよ」耳元で囁かれた。


(続)

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:38  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

「オレの側に居ろ。守ってやるよ」
見た事も無い美しい笑みを向けられた。
「なんで・・・」
「お前が気に入ったからだ、何度も言わせるな」
微笑みに見とれていると床に押し倒された。
「ちょ、ちょっと!」
「黙ってろ」
首筋に落ちる蔵馬の唇。
「静かにしないと黒鵺に聞こえるぞ?」
「!」


(続)

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:35  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

「オレは別に三人でもいいけどな?」
美しい唇でとんでもないことを言い出す。
蒼白した顔を向けると
「冗談だ、お前は誰にも渡さない」
頬を触られ、一度くすりと笑った蔵馬の整った唇が私の唇に触れた。
そして・・・
「お前、あの城の娘だろう?」
その言葉は、一番聞きたくない言葉だった。


(続)

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:33  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

私は夢中で蔵馬を突き飛ばしていた。
「それで私に近づいたの!?」
蔵馬は黙っている。
そういう事だったの・・・。
「残念だけどもう宝も何も無いわよ!城の皆も死んだわ、私だけが生き残ったの、私には何も無いわ・・・」
自分の置かれている状況にも蔵馬の言葉にも・・・泣きたくなる・・・


(続)

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:30  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

「違う」
「何が違うの!?」
「城の事は関係ない」
「え・・・?」
「お前は覚えていないかもしれないが・・・」
蔵馬はゆっくり話し始めた。
昔、まだ蔵馬が盗賊を始めて間もない頃怪我をし妖狐の姿でとある城へ逃げ込んだ。
それが私の城。
その時幼かった私に介抱された、という・・・

(続)

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:28  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

「もうお前に失うものは無いんだろう?」
だから・・・と蔵馬が私を抱きしめた。
「オレを手に入れてみないか?オレの事だけ考えて生きてみろ、損はさせないぞ?」
優しい口調で甘く囁かれる。
失うものはもうない。
その代わり手にするものも、もうないと思っていたのに・・・。

(続)

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:26  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

「蔵馬はいなくなったりしない・・・?」
「あぁ」
「本当に?」
「ずっと側に居てやる」

嘘つき。
突然蔵馬は姿を消した。
ハンターに追われている姿を見たという噂と蔵馬がいなくなった事実。
嘘つき。
こんなに夢中にさせておいて、あんなに甘い言葉を吐いたくせに。

嘘つきを嫌いになれない自分が嫌い。

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:23  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

「その手どうした?」
「注射してきたの」
「痛むのか?」
手を取られまじまじと蔵馬は私の手を見た。
「ふむ」何かに納得した様子の蔵馬が私の手を口元へ持っていって注射の痕にそっと唇を落とした。
「な、なに!?」
「・・・早く治るといいな」
蔵馬が時折見せる優しさから私はどうしても離れられないでいる。


※注射の痕は手首。
手首に注射って・・・痛そう。

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 10:11  コメント(0)

◆妖狐夢詩。 

寝ていると思っているのだろうな。
隣から指を絡めてくるお前の手の熱に集中してしまうのが悔しい。
握ったり、摘まんだり、上から覆ってみたり・・・
目を閉じていてもお前が楽しんでいるとわかる。
手を握られたまま寝返りを打って目を開く。

「誘っているのか?」

意地悪い笑みに微笑みが返ってきた。


※共同生活・分裂設定。
同じ部屋で秀くんも寝ています。どきどき。

<妖狐蔵馬夢詩。> 2016/10/17(Mon) 09:55  コメント(0)

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