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□詩を書くあなたに100のお題。9
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※お題※

081「無防備」
082「眼」
083「命令」
084「眼鏡」
085「戻れない」
086「紅葉」
087「靄」
088「焼き切れる」
089「約束ひとつ」
090「夢」


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081「無防備」

横顔にそっと口づけて薄く笑った。

「ねぇ、どんな夢を見ているの?」

―――私の夢を見てほしいの。

「ねぇ、起きて」

―――私だけの夢を見てよ。

珍しく深い眠りの中のあなたに私の言葉は届かない。
上下する胸と、下を向く長いまつげ。
夢の中の誰かに嫉妬を覚えて
腕に腕を絡ませ目を閉じた。

きっと私より先に目覚めるあなたに
「おはよう」だけは先に言おうと決意して。


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082「眼」

私には見えた。
あなたの愛が見えた。
だから笑ってみた。
微笑みが返ってきた。
あの時ばかりは
自分を信じてよかったと思うの。

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083「命令」


オレの前でだけ泣きなさい。


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084「眼鏡」

「あれ?眼鏡かけるんですか?」
「伊達メガネだよ。かけてみる?」
「似合いますか?」
「うーん・・・」
「あれ、似合いませんか・・・?」

「カッコよくなりすぎて今後が心配になる」

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085「戻れない」

もう戻れないと知っても。
もう戻れないと理解しても。
君への想いが止まらなくて。
それは恐怖にも似ていて。

だけど。

「もう戻りたくない」と
心から願うオレの隣で
今日も君は薔薇のように笑う。

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