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□迷子センターはどこですか!
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長い距離を歩いた為、喉が渇いていた私はコーヒーを頂いた。出来れば冷たいアイスコーヒーが良かったが流石にそんな図々しい事は言えないし、飲み物をもらえただけで有り難かった。ええ本当に。
クッキーも水分を奪うし(でも美味かった)


なので何度かおかわりしたのを覚えている。
さて、ここからが本題だ
コーヒーにはカフェインというものが入っていて、私も詳しくはわからないけど、これはトイレに行きたくなる成分だ(違う)
先程言ったように、私は何度かおかわりした。なのでそのカフェインとやらを沢山摂取した。ブラックが飲めない私はもちろん砂糖やミルクを入れたので糖分も沢山摂取した。
いや糖分はいいか。今更だし

まぁ、あれだ。つまり私はトイレに行きたくなったのだ

人はトイレに行きたくなったらどうすると思う?
ええそうです!トイレに行きます!!
そりゃそうだ!行きたいんだ私は!トイレに!!
だから私は当たり前のようにトイレの場所をちょーかんから聞き出し、トイレへ向かった!!思っていたより遠かったが着いた!!
そりゃそうだ!場所を聞いたんだから着くよ!!
そして事を済ました私は、いざ司令室とやらへ帰ろうとした!!
だがしかし!!!ここで問題が起きた!!


「私は一体どっちから来たァ!!」
トイレからの一歩目で、まさか迷子です

あれ、もしかして
私の困る原因を作っているのは私の脳?
結局あたしは馬鹿ってか?馬鹿野郎ってか?
ああもうそうですよ!!素直に言います!!
私は馬鹿です!!教えてもらった道忘れました!!ええ能無しと罵って下さい!!
ちょーかんに教えてもらった道の逆をただ歩けばいいのに忘れました!!
おしっこと一緒にその記憶は流れました!!
え?汚い?女子じゃない?
知るかァ!!!
そんな事考える余裕は!残念ながら今!名無しの権兵衛ちゃんにはこれっぽっちも!ありません!!!


右も左も上も下もコンクリート…

こ、この成金め!!金かかってんなオイ!!目印になるもんがなぁーんにも無いよ!
つか広いんだよ!!この建物は!!!
確かあの時、緑の剣士さんも迷子になってたよね!!!
わかーる!わかるよ!!君の気持ちィ!!!
なんだなんだこの建物!!
掃除係さん可哀想だなよ!ちゃんと沢山雇ってるのちょーかん!!

「はぁ…」
ため息が出る。脳がパンクしそうだ
よし、声に出そう。変な人に思われそうだが、もうそんな事どうでもいい
むしろ私の声に誰か反応してくれるかもしれない

「ここはどこですかー」

「誰か居ませんかー!」

「ちょーかんのアホー!!」


…駄目だ誰も居ない!!

壁に背を任せ、ズルズルと床へ落ちる

「ッハハ!ひとりぼっちやーん」
だだっ広いこの空間でひとりぼっち


…あれ、なんだろう
「ひとりぼっち」

なんか違和感が
「ひとり、ぼっち」

なんだろう、なんか引っかかる
「ひとりぼっち〜、トイレの前でひとりぼっちぃ〜」


あれ、なんだろう、この、感じ


「…馬鹿野郎、床に座るな」

…へ?

「うわああああッ!!!?」
「うるせェ!早く立て」
「ルルルルッチさん?!」
「何度も言わせるンじゃねェ」
「は、はい!ウイッス!」

な、なんでルッチさんが!?
まさか遅いから殴りに来たとか?!
ウワアアア!!!!!マジかよ!!
やばいやばい私のお困り問題がシリーズ化されようとしている!!
アァ全部私の頭の悪さが原因か?!
頼む神様!もう一度義務教育を私に!!

「この後のスケジュールが詰まっている。さっさと部屋へ戻るぞ」
「すみません!でも私を殺しても手が汚れるだけですよ!!って、へ?戻る?」
「何言ってやがる」
「い、いや、お咎めは…と」
「なんだ殴って欲しかったか」
「い、いえ!私にマゾの血は流れていないので!!暴力は避けたいです!!って怒ってないんですかルッチさん?」
「お前の事だ。こうなる事くらい予想済みだ」
「なんスか!この数時間で私のクズっぷりが既に理解されてるんスか!!悔しいぃ!!」
「いいからさっさと歩け!!引き摺られてェか!!」
「す、すあっせん!!名無しの権兵衛行進しあす!!」

なんだなんだ!怒ってんだか怒ってないないんだかわからないぞ!!
てっきりブン殴られるくらいの事はされるんじゃないかと、この数秒で悟ったというのに!!
殴らないということは怒っていない…ってことかな?

「今回は見逃すが、次は無いと思え」
そんな事なかった。奴はぷんぷんだった



.
(こんな迷路みたいな塔が悪いんです!!)


ただヒロインちゃんが困るだけの話になりつつある(ごめんなさい)

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