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□貴方がシレイ・カンさん?
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驚いた事に、中々立てない私にルッチさんが手を差し伸ばしてくれた。
お陰でどうにか立つ事が出来た私だが、上を見る事がやめられない。目を反らすことができない
これが、この建物が


なんで私はここにいるのだろう
なんで私はこの世界にいるのだろう


なんで私の記憶は


「おい!聞こえねェのか!」
ルッチさんの声でようやく視線を落とすことが出来た。
それを横にズラすとめっちゃ皺がシワシワの怪力マン

「す、すみません!なんでしょうかッ!」
「とりあえず手を離せ」
「うわああああ私いつまで手を!!すぁっせぇんでしたァァ!!!」
おいおいおい!私は何ちゃっかり手を握ってたんだ!!ルッチさんと握ってもなんの得にもならないけどな!!フハハハハ!!ウケる!!
…あれ?睨まれた。

奴は本当にエスパーかコノヤロー



「そんなにあの旗が気になるのか」
「あ、いや別に旗ってわけじゃないんですが」
ならなんだ、とルッチさんは聞くけどしどろもどろな私に呆れたのか

「…今からCP9司令官の所へ行く」
この話は終わった


指令館。会議室かなんかか
うひょーお偉いさんが集まってんじゃないっすかソレ
、え?ちょっと待ってくれ

「私こんな格好ですが平気ですか?」
上は白のTシャツに灰色のパーカー
下はGパンでなんとも華がない
色が全くない。強いて言えば茶髪だからモノクロは避けられている
…なんて意味のないフォローだ。私は女を捨てる気は無かったのだが、残念ながら女失格のファッションだ

「構わん」
あ、興味ないっすね。うっす





少し歩くと大きな扉が。重そう

ギギギという鈍い音を立て目の前の分厚いドアが自動で開いた

「任務お疲れ様です」
まっくろいスーツのおじさんが開けてくれたようだ。自動じゃなかった
ってか

「え?ルッチさん任務だったんですか」
「司令は」
「あの方ならいつものお部屋に」
「うっわ無視された!また無視された!」
「任務の書類なら私が承ります」
「え?ルッチさん書類持ってたんですか?どう見ても手ぶらっすよ」
「直接渡す。貴様は下がれ」
「ハッ出すぎた真似を!申し訳ありませんでした!」

なんだなんだ
どこに行っても貴方達はこんなやり取りなんですか。ルッチさんどんだけ怖がられてんの!!
そして何回私を無視するの!!あたし悲しいわ!!!!泣いちゃうぞコノヤロー!!!ルッチさんのまっくろいスーツで鼻かんじゃうぞ!!!

「痛い痛い痛い!!ルッチさん髪の毛引っ張んないで下さい!!つかルッチさん任務であの海賊を倒しに行ったんですかッ!痛ィ!」
「バカヤロウ、あんな弱ェ海賊を潰す事が任務なわけねェだろうが」
「え、でもじゃあなんで、って痛い!!」
「海賊船が視界に入ったから掃除したまでた」
怖ェ!この人怖ェよ!!
なんだこの男は俺様っつーレベルじゃねェーよ!!ジャイアンもビックリな性格だなオイ!!私がその性格を叩き直して

「そんなにコレを引き千切られたいか」
「そんなまさか!私は皺くちゃなお婆ちゃんになっても髪はフサフサでありたいっす!!すぁっせぇんしたァァ!!って痛ェ!!」

「ならさっさと歩くんだな」
そう言ってニヤリと笑うこの男、
いつか絶対倒してやる…





.
(古美門先生!私この男を告訴したいです!!!)


リーガルハイスペシャルでしたねって言いたかっただけのオチ
やっと録画したの見ました
ガッキー可愛い過ぎか


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