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□怪力オバケさんお名前は?
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びっくりした鳩ちゃんがバサバサバサと窓の方へ飛んで行った矢先に
「ロブ・ルッチさん何かありましたか」
そう言って心配そうにドアから顔を出し出来たのはさっきの海兵さんだった
「いや、問題ない引っ込んでろ」
あぁもう!またこの人はそんな口の利き方しか!!!
「すみません海兵さん!今のは私のドジです!お気になさらずに!それとこの人こんな言い方ですが怒ってませんよ!」
ツンデレなので!!そう叫ぶ私の頭に拳骨が飛んでくる。詳しく言うとおデコだ
さっき窓に打つけて尚且つ拳骨を食らったところに更に今の拳骨だ。酷い
うがああああと叫ぶ私に海兵さんの顔は引き攣っている
あぁきっと私の想像もつかないくらい、このおデコちゃんはデコボコになっているのだろう
だがしかし問題はなかったのか、と
海兵さんは失礼いたしましたと律儀に戻っていった。あぁなんていい海兵さんなんだ
「お前は随分と俺を知ったような口の利き方をするな」
「まさか!今日が初対面ですよ!!」
新手のナンパですか!と聞くとまた拳骨を喰らった。当たった場所はもう言わなくても伝わるだろう
なんだこの男は冗談も通じないのか
「さっきの廊下での口論といい、お前は本当に何者なんだ。何を知っている」
「もう!その質問何回目ですか!!私は一般人です!」
「!!、ふざけるのも大概にッ」
「それ以外は…分かんないんですよ、」
また拳骨をと、腕を上げたようだが
それは私には飛んでこなかった
「女、本当に記憶喪失…なのか」
男の右手はそのまま下へ下がった
「だから言っているじゃありませんか」
何も分からないと
クルッポーと鳩ちゃんの声が静かに響く
「あっあっ、でも少しは覚えているんですよ!」
私には家族が居て、友達が居て
好きな俳優が居て、好きな色があって
好きな…漫画があって。
だけどだけど分からないんですよ
なんでなんで
"こっち"に居るのか…
(私は今どこで生きてるの?)
本当は"俺の何を"知っている、と書きたかったけど彼はキャラじゃないのでやめました