京ノ宮高等学校
□焦れったいけどちょうど良い
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俺はそこまで頭良くないから、あんまり難しいことは考えたくない。
出来るだけ考えたくない。
だけど近頃そうもいかないみたいで。
考えろ、本気の本気でしばらく考えて欲しいって。
頼んでくるんだ、必死こいて。
あいつってそういうキャラじゃないと思ってたから、他でもないこの…こんな俺がそういう風にさせてるんだと思うと少し気分が良い。
目下、今んとこの悩みはヤツと自分との距離。
関係性。
この優越感の正体。
"あいつ"は飄々としてるまま。
その態度が俺を戸惑わせる。
まるでフツーに側にいる。当然みたいに側に居座ってる。
友達ですよ、みたいに。
俺のこと好きならもうちょっと何かしら、こう…トキメキ的な態度見せるとかあっていんじゃね?
とか考えるまでになってきた今日この頃。
気がつけば、"あいつ"の事を考えてしまう時間が少しずつ増えていった。