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「……本当にいいのか?」
目の前に居るのは、超絶美形。
生徒会長様でした。
「いや、やっぱダメですっムリムリムリっ!!」
「あ゙ぁ!?」
花壇の前に居たのはこの学園の生徒会長、早瀬司様。
それに気付かず俺は告白OKしちゃったんだけど……ヤバい。
相手が生徒会長だなんて聞いてないよっ!!
そんな人を浮気相手にしたら親衛隊の誰かに殺されるっ。
それとも集団でリンチとかされるのかな…。
……あぁ、知ってたら来なかったのに…。
「なぁ、お前会計と付き合ってんだよな?」
ビクッ
実はその会計って紫音のことだったりする。
てか知ってるんなら何で告白してきたんですか!!
……なんて言えないけど。
「そうですけど。」
ポツリと呟けば会長は眉を寄せた。
自分から聞いてきたくせに。
「じゃあ二股か。綺麗な顔に似合わず汚いことするんだな。」
軽蔑したようにそう言う会長。
カチンときた。
「だったらあの浮気野郎にも同じこと言ってくれませんか!?あいつ、何回言っても浮気繰り返すんですから!」
「……は?」
ポカンとする会長。
うわ、美形はどんな顔でも似合うって本当だったんだ。
「こんなの平等じゃないですよね!?だから俺も浮気するんです!悪いですか!?」
「……別れろよ。」
「それができたら苦労してません!あいつ泣きついてくるんですよ!?まるで俺が悪いみたいに。」
そこまで言ってふと気づく。
でも……
「すいません、それで他人を巻き込んでいい理由にはなりませんでした。」
純粋に告白しにきた人間からしたらとんだとばっちりだろう。
紫音がどんなに節操なしであろうと会長には関係のないことだ。
巻き込まれる方の気持ちを考えたら、浮気なんてするべきじゃない。
そう思って顔をあげると会長は俺の顔をジッとみていた。
え、なんだろう。
もしかして今何か期待されてたりする?
だったら変顔でもした方がいいかな。
「……おい、何だその顔は。」
期待に応えようと変顔してみたんだけど会長はクスリとも笑わない。
あれ、むしろ引かれてない?
うわ、俺可哀想。
精一杯やったのに。
「ゴホンッ……なぁ、その浮気付き合ってやろうか。」
はい、そして華麗にスルーされましたー。
俺の変顔はなかったことにされたんですね。
ひどいわっ!