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□雨
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買い物に出掛けていた私を襲ったのは突然の大雨だった。
私は走って雨宿りができそうな場所を見つけ、雨が止むのを待っていた。
「すぐ止むかなぁ??」
「どうですかね〜」
私の独り言に言葉が返ってきたのに驚いて声のする方に顔を向けるとそこには男が服についた雨を払いながら空を見上げていた。
「え、、、?」
私が目を丸くしてキョトンとしているとその人は笑いながら「あ、いきなりすいません」と軽く会釈をして謝った。
「すぐやんでくれればいいんですけどね〜」
「そうですね」
お互い軽く微笑みながら会話を交わす
10分経っても雨がやむ気配もなく、二人は黙り込んでいた。