短編集

□お化け屋敷と私
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夏は終わりましたが‥




『‥お化け屋敷、ですか‥…』

「そう。花宮が二人分チケットくれたの。
霧姫と行けってさ」

‥花宮先輩。それはありがた迷惑と言います。っというか絶対わざとでしょ?!!

私は幽霊系のホラーが大嫌いなのに!!

そのチケットのお化け屋敷は近くにあるデパートに期間限定で出来たもの。
友人たちが
"アレは怖かった!霧姫、絶対泣くよ!!"
と豪語していたお化け屋敷。

(そんなに怖いところに何故人は行きたがるのか‥)

私は毎夏、ホラー番組を見ながら不思議に思っています。
ほら、よく芸人さん達が心霊スポットとか行っているじゃない?
無理。絶対行かない。

だけど今回の決断は迫られている。
行くか行かぬか‥

でも健太郎先輩、この話題の時声が弾んでたし行きたいんじゃないかな?
‥なら私は頑張る。

「行く?霧姫」

『‥行きましょう』

そう。健太郎先輩はホラー好きかもしれない。
それにこれは花宮先輩からの試練だ。
あの人がわざわざチケットを用意したのは私がホラーを苦手なコトを知っていての行為。
これで逃げたら何を馬鹿にされることか‥

行くと言ったら行くのだ。
健太郎先輩に都合のいい日を聞いて予定をたてる。

‥さて、お化け屋敷で健太郎先輩に失態を見せない為にもネットで動画を探して対策を練ろう。
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